テロリズムの本質

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    1. 導入:テロリズムは犯罪か戦争か
     平和学の講義においてテロリズムを取り上げたのは、それが犯罪ではなく戦争であるからである。それにも拘らず、日本政府はテロリズムを犯罪として捉えている。
     1996年に起きたペルー日本大使公邸占拠事件において、日本の外務省はその統一認識として「ペルー国内で発生した犯罪事件であり、したがって、ペルーにおける法秩序の維持にかかわる問題であるという点を認識する必要がある。日本大使公邸が占拠され、多数の邦人が人質になったという意味でわが国と密接な関係はあるが、ペルー政府が事件の処理の責任を負っていることに変わりはない」「第二に、留意されるべきことは、今回の事件において、犯人たちの要求はすべてペルー政府に対するものであり、日本政府に対する要求はなかったということである」(日本政府外務省『在ペルー日本大使公邸占拠事件調査委員会報告書』)ということを述べている。これは、テロリズムを犯罪とすることによって、その国内で起こった犯罪事件処理の責任は当事国にあるとし、日本政府は事件処理の支援という危険を避けた立場に立つことを明示したものであると言って良い。しかし、テロリズムは根底に政治的な意図を内在しているという点で戦争であり、普通の犯罪事件と比較して国際的な影響力、犠牲者の数、被害の程度は絶大である。クラウゼヴィッツの著『戦争論』でも、戦争は「一種の強力行為であり、その旨とするところは、相手に我が方の意思を強要することにある」としており、テロリズムもこの例外ではない。
     テロリズムについて考える時、とかくその解決策を考えがちであるが、それは存在しないという意味で有益な案では有り得ない。そこで、本レポートでは、テロリズムとは何であるかの探求を通し、実際的な平和とは何かを考究したい。

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    導入:テロリズムは犯罪か戦争か
     平和学の講義においてテロリズムを取り上げたのは、それが犯罪ではなく戦争であるからである。それにも拘らず、日本政府はテロリズムを犯罪として捉えている。
    1996年に起きたペルー日本大使公邸占拠事件において、日本の外務省はその統一認識として「ペルー国内で発生した犯罪事件であり、したがって、ペルーにおける法秩序の維持にかかわる問題であるという点を認識する必要がある。日本大使公邸が占拠され、多数の邦人が人質になったという意味でわが国と密接な関係はあるが、ペルー政府が事件の処理の責任を負っていることに変わりはない」「第二に、留意されるべきことは、今回の事件において、犯人たちの要求はすべてペルー政府に対するものであり、日本政府に対する要求はなかったということである」(日本政府外務省『在ペルー日本大使公邸占拠事件調査委員会報告書』)ということを述べている。これは、テロリズムを犯罪とすることによって、その国内で起こった犯罪事件処理の責任は当事国にあるとし、日本政府は事件処理の支援という危険を避けた立場に立つことを明示したものであると言って良い。しかし、テロリズムは根底..

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