『メキシコからの手紙』を読んで

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     私は黒沼ユリ子著の『メキシコからの手紙―インディヘナの中で考えたこと―』を読んだ。筆者自身が1972年から約2年間メキシコのウエフットラというところで生活した経験があり、その体験を中心に当時のメキシコの政治的、経済的な問題について言及していた。その背景として、アステカ帝国などを築き上げてきた民族と、16世紀に金銀を求めて侵略してきたスペイン人との言語などの文化の違いや、それに対する教育を挙げていた。
     私がこの本を読んで驚いたのは、死と隣り合わせの生活と、教育制度があまりに整っていないことだ。まず、生活面であるが、一般住民と富豪の間にかなりの差別があることは知っていたが、一般住民が布切れ一枚だけを服として着ているという相当に貧しい生活をしていたり、金持ちが自分のことを「理性の人々」、貧しく暮らしている人々を「理性なしの人々」と実際に呼んで馬鹿にしていたりと自分が想像していたよりもはるかにひどい差別があったのだということに驚いた。また、筆者の家は決して貧しい暮らしをしているわけではなかったが、有力者を誘拐、連行して自らの政敵を消す「サバダッソ」というものを恐れていたし、当然暗殺も恐れていた。そのため、筆者の息子が少し家に帰ってくるのが遅くなっただけで筆者は心配になってまわりの人々に助けを求めたりもした。同じ日本人である筆者が体験したものだけに、こういった死と隣り合わせの生活を誰もがしなくてはならない環境というものが少し身近に感じられ、経済格差や政治家などの有力者のあり方によってこんなにも生活が変わってくるものなのかということを実感した。

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     私は黒沼ユリ子著の『メキシコからの手紙―インディヘナの中で考えたこと―』を読んだ。筆者自身が1972年から約2年間メキシコのウエフットラというところで生活した経験があり、その体験を中心に当時のメキシコの政治的、経済的な問題について言及していた。その背景として、アステカ帝国などを築き上げてきた民族と、16世紀に金銀を求めて侵略してきたスペイン人との言語などの文化の違いや、それに対する教育を挙げていた。
     私がこの本を読んで驚いたのは、死と隣り合わせの生活と、教育制度があまりに整っていないことだ。まず、生活面であるが、一般住民と富豪の間にかなりの差別があることは知っていたが、一般住民が布切れ一枚..

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