物権法

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    資料紹介

    《本文》
     以下において、抵当権の物上代位について述べることにする。順番として、物上代位制度について、その意義、代位物の範囲、物上代位の要件・効果の順に述べる。
     まず、物上代位とは先取特権・質権・抵当権に共通に認められる効力で、担保物権の本来の目的物の売却・賃貸・滅失・毀損などによって目的物所有者が得る債権(代償物とか代位物と呼ぶが、ほとんどすべてが金銭債権である)に対して、元の担保権の優先弁済受領権を行使できることを認める制度(304・350・372条)である。また、意義とは372条、304条に掲げられているように、『抵当権は、抵当目的物の、「売却」「賃貸」「滅失・毀損」「設定したる物権の対価」によって、債務者が「受けるべき金銭その他の物」(代位物)の上にもその効力を及ぼすことができるものである。
    物上代位制度の本質について、通説は、抵当権は目的物の交換価値を把握する権利だから、その交換価値が現実化したときに、その具体化された交換価値に抵当権の効力を及ぼすのが物上代位制度であり、価値権としての抵当権の性質上むしろ当然の制度である、としている(特定性維持説)。
     これに対して、判例は、火災保険金債権の物上代位での事案で、物権である抵当権は目的物の滅失により消滅するのが原則であるから、抵当権は価値変形物に当然に及ぶものではなく、ただ、抵当権者を保護するために特別に例外として設けたのが物上代位制度である、と判示した(優先権保全説、大連判大12.4.7民集2巻209頁)。ただし、最近の判例(最判昭59.2.2民集38巻3号295頁、最判昭60.7.19民集39巻5号1326頁、最判平10.1.30民集52巻1号1頁)ではこの立場を徹底しているわけではない。

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     物権法
    《本文》
    以下において、抵当権の物上代位について述べることにする。順番として、物上代位制度について、その意義、代位物の範囲、物上代位の要件・効果の順に述べる。
     まず、物上代位とは先取特権・質権・抵当権に共通に認められる効力で、担保物権の本来の目的物の売却・賃貸・滅失・毀損などによって目的物所有者が得る債権(代償物とか代位物と呼ぶが、ほとんどすべてが金銭債権である)に対して、元の担保権の優先弁済受領権を行使できることを認める制度(304・350・372条)である。また、意義とは372条、304条に掲げられているように、『抵当権は、抵当目的物の、「売却」「賃貸」「滅失・毀損」「設定したる物権の対価」によって、債務者が「受けるべき金銭その他の物」(代位物)の上にもその効力を及ぼすことができるものである。
    物上代位制度の本質について、通説は、抵当権は目的物の交換価値を把握する権利だから、その交換価値が現実化したときに、その具体化された交換価値に抵当権の効力を及ぼすのが物上代位制度であり、価値権としての抵当権の性質上むしろ当然の制度である、としている(特定性維持説)。
    これに対して、..

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