『人間の約束』レポート : テキストデータ

『人間の約束』レポート
この作品で描かれている人間模様には、「認知症」という概念が広く浸透し、認知症のお年寄りに対する社会通念や制度などが十分整っているような現在の社会の中でも、人々が潜在的に抱えているお年寄りに対する深層心理のようなものが伺いしれるような言葉がよく見受けられる。たとえば、おじいちゃんが近所を徘徊しながらガラクタを集めるようになった姿を見た娘と母親が動転し、母親が息子におじいちゃんを連れ戻すように急かすシーンだ。普段からおじいちゃん、おばあちゃんの存在を疎ましく思うような言動をしていた息子は、めんどくさそうに母親の要求を断り、それに対し母親はさらに強く急かし、父親も何事かとやってくる。そのとき息子は、「ボケてしまった老人は人間ではない。そういう施設が必要なのだ