地域政策レポ

閲覧数2,744
ダウンロード数3
履歴確認

    • ページ数 : 4ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    『我孫子市市長の政策の考察と検討』
    ○序章 はじめに
     本レポートでは、我孫子市市長福嶋浩彦氏の行った実際の地域政策の事例を参考に、地域政策において政策主体は誰なのか、そしてその政策手段とその効果はどうなのかということを考えたい。そのため、まず「第1章 我孫子市の事例」では我孫子市市長福嶋浩彦氏の行った政策の具体的内容を見る。次に、「第2章 政策主体の定義とその範囲」では第1章で見た福島市長の政策理念等を参考に、歴史的背景を交えながら政策の主体は誰にあるのかを定義し、その範囲を考える。次に、「第3章 政策手段とその効果」では、第1章で見た福島市長が行った地域政策が、どのように行われ、それにより具体的にどのような効果を持ったのかを考えたい。
    ○第1章 我孫子市の事例
     まず、なぜ我孫子市の事例を選んだのかを簡単に説明しておく。私は以前、我孫子市市長福嶋浩彦氏の公演を聴きにいったことがある。そこで聞いた福嶋市長のお話は、実際に行っている政策のダイナミズムという面白さもさることながら、日頃私が持っていた数々の問題意識を想像もつかない手段でもって見事に解決なさっていて、大変感銘を受けたと同時に政策について考えさせられるよい機会となった。この機会で感じたこと、考えたことは今回のレポートのテーマに適しており、またこのレポートを通してそのときの考えを整理し、さらに深化できると考えたためこの事例を選んだ。
     我孫子市市長福嶋浩彦氏は、1956年生まれ。83年我孫子市議会議員に当選。市議3期目の途中で95年我孫子市長選挙に出馬、当選、現在3期目である。
     福嶋市長は、市民自治の構築を目標とし、職員採用や補助金などの改革、予算策定の情報公開、市民活動と協働したまちづくりでさまざまな先駆的な取り組みを展開した。
    職員採用については、採用試験委員を民間に委託するという方法をとり、面接での不公正を改善した。補助金については、既得権益をなくし、行政と市民が議論できるようにするという目的から、まず公募を行い、次に市民が審査する。そして3年で改正の仕組みを作った。予算策定については、予算策定過程の徹底した情報公開を行い、予算の編成の際には市民の意見を求めるようにした。市民活動と協働したまちづくりについては、「NPOとの協働を実りあるものとするための7つの原則」というものをつくり、積極的に市民活動と行政活動の協力を目指した。団塊世代の大量リタイアを前に、コミュニティビジネスの育成にも力を入れている。デリケートな部分、聖域にこそ市民の参加を促す政策を実施しているのである。
     以上が福嶋市長の行った具体的政策であるが、福嶋市長の政策の特徴は、行政が公共を独占したり、支配したりするのではなく、民間の多様な主体と行政が対等に連携してともに公共を担うという「新しい公共」を目指していることである。つまり、市民の行政への積極的参加を促し、また行政側も積極的に民間を受け入れることにより我孫子市をよくするということである。
    ○第2章 政策主体の定義とその範囲
     福嶋市長は、これまで行ってきた政策から政策主体は行政と市民にあると考えていると思われる。積極的に市民の行政への参加を促す政策をとっていることから、このことは自明である。したがって、政策主体の定義は行政と市民ということになる。しかし、どこまでが行政の役割で、どこまでが市民の役割なのかは明確ではない。つまり、政策主体の範囲が曖昧なのである。そこで、まず歴史的思想背景を参考にしながら私なりに行政の担うべき役割を定義することとする。これは、同時に市

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    『我孫子市市長の政策の考察と検討』
    ○序章 はじめに
     本レポートでは、我孫子市市長福嶋浩彦氏の行った実際の地域政策の事例を参考に、地域政策において政策主体は誰なのか、そしてその政策手段とその効果はどうなのかということを考えたい。そのため、まず「第1章 我孫子市の事例」では我孫子市市長福嶋浩彦氏の行った政策の具体的内容を見る。次に、「第2章 政策主体の定義とその範囲」では第1章で見た福島市長の政策理念等を参考に、歴史的背景を交えながら政策の主体は誰にあるのかを定義し、その範囲を考える。次に、「第3章 政策手段とその効果」では、第1章で見た福島市長が行った地域政策が、どのように行われ、それにより具体的にどのような効果を持ったのかを考えたい。
    ○第1章 我孫子市の事例
     まず、なぜ我孫子市の事例を選んだのかを簡単に説明しておく。私は以前、我孫子市市長福嶋浩彦氏の公演を聴きにいったことがある。そこで聞いた福嶋市長のお話は、実際に行っている政策のダイナミズムという面白さもさることながら、日頃私が持っていた数々の問題意識を想像もつかない手段でもって見事に解決なさっていて、大変感銘を受けたと同時に...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。