古井由吉『先導獣の話』を読んで

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    「内なる世界での会話」
    ―古井由吉『先導獣の話』を読んで―
    文体の特質
    まず目に付くのは、状況説明の少ない文だと言うことだ。それは何故少ないのかというと、情景描写が極端に少ないからである。シーンの数は①草原②朝の通勤ラッシュ③先輩の仕事ぶり④遅延した電車⑤朝の駅で二日酔いの人⑥デモ隊に会った日⑦病院の七シーンのみである。
    しかもその少ない描写は、人に対しても、景色に対しても、客観的ではない。例えば、外の状況を見るというところでは、いったん内側に取り込んでから、自分の目線を加えた上での物の見方をしている。どの説明文でも、主観的なのである。主観的ということは、断定形を用いているということでもある。..

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