授業中の私語に関する調査

閲覧数2,250
ダウンロード数18
履歴確認

    • ページ数 : 8ページ
    • 会員1,100円 | 非会員1,320円

    資料紹介

    【問題と目的】
     近年、教育現場での規範の乱れが問題となっている。大学も例外ではない(片岡・喜多村,1989)。具体的には、遅刻、私語、飲食、居眠り、化粧、携帯電話での会話・メールなどが挙げられるだろう。とりわけ授業中の私語に関しては、不快感を覚える人も多い(片岡ら,1989)。岩淵・小牧(1996)では、周囲の学生は多少しているが自分はしてはいけないと思っている“許容的反規範行為”として、私語に対して6〜7割の被験者が強い規範意識を持っていることを示している。そして、多くの学生は注意されるべき反規範行為の第1位に私語を挙げ、教師が注意すべき行為であると同時に、学生同士でも注意すべきであると認知している(岩淵・小牧,1997)。人が「迷惑だ」と感じる行為の内、私語はルール・マナー違反行為に当たり(安藤・斎藤・藤田・北折・吉田,1998) 、斎藤(1999)は、社会を考慮する人ほど、ルール・マナー違反行為を迷惑だと認知する傾向があることを示している。森・廣岡・石田・元吉・吉田(1998)では、自分が感じる迷惑度と他者が感じるであろう迷惑度の差に注目し、自分よりも他者の方が迷惑と感じるだろうと判断している項目として、私語が挙がっている。また出口・吉田(2003)の研究では、対人関係の構築を重視する人は、規範意識の高低に関わらず、授業に無関係の私語を行う傾向が示されている。つまり学生は、私語が周囲の他者に対して迷惑な行為であると認識していながらも、友人関係の方をより重視し、私語をしていることになる。さらに、規範意識、社会的スキル、視点取得といった社会的に望ましい個人特性を持っている人の方が、頻繁に迷惑行為である私語をしていることも示されており(出口・吉田, 2005)、私語は特定の学生だけでなく、広く学生一般の問題といえる。
     授業には、私語の多い「うるさい授業」と私語の少ない「静かな授業」が存在する。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    2005年度 卒業論文
    授業中の私語に関する調査
    教室内の雰囲気および大学生の価値観との関連
    【問題と目的】
     近年、教育現場での規範の乱れが問題となっている。大学も例外ではない(片岡・喜多村,1989)。具体的には、遅刻、私語、飲食、居眠り、化粧、携帯電話での会話・メールなどが挙げられるだろう。とりわけ授業中の私語に関しては、不快感を覚える人も多い(片岡ら,1989)。岩淵・小牧(1996)では、周囲の学生は多少しているが自分はしてはいけないと思っている“許容的反規範行為”として、私語に対して6~7割の被験者が強い規範意識を持っていることを示している。そして、多くの学生は注意されるべき反規範行為の第1位に私語を挙げ、教師が注意すべき行為であると同時に、学生同士でも注意すべきであると認知している(岩淵・小牧,1997)。人が「迷惑だ」と感じる行為の内、私語はルール・マナー違反行為に当たり(安藤・斎藤・藤田・北折・吉田,1998) 、斎藤(1999)は、社会を考慮する人ほど、ルール・マナー違反行為を迷惑だと認知する傾向があることを示している。森・廣岡・石田・元吉・吉田(1998)では、自...

    コメント2件

    b103104 購入
    しっかり統計処理されているし、参考文献にも支障はなく、評価できる
    2006/11/26 15:13 (17年5ヶ月前)

    herohero 購入
    参考になった。
    2006/12/06 21:29 (17年4ヶ月前)

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。