新潟大学 あさひまち展示館

閲覧数1,661
ダウンロード数2
履歴確認

    • ページ数 : 3ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

     あさひまち展示館は新潟大学の考古学研究室と医学部の第一解剖研究室の共同展示である。
     最初に小片保教授の紹介がある。教授は考古学の縄文人骨を鑑定する第一人者であった。それによって1980年までに発見された人骨はすべて新潟大学に集められていた。縄文人骨が1800体あり「小片コレクション」を形成している。それに対して弥生人骨は1,2体しかない。結果として縄文人の研究が進んでいる。
     ここでまとめるにあたって資料が多く、特に興味を持った縄文時代について論じようと思う。
    1 人間の歴史
     ケースには5つの頭骸骨が展示されている。猿人、原人(北京原人)、旧人(ネアンデルタール人)、新人(クロマニヨン人)、新人と古いほうから順になっている。なおこの5つはすべてレプリカである。
    2 人骨の変遷
     ケースには縄文から近世までの頭蓋骨が展示されている。時代によって日本人の形質がどのように変化していくのかがわかる。まず縄文時代早期・前期は頭蓋がやや小さく四肢骨(両手足)の上・下端部の発達が悪い。
     縄文時代中・後・晩期では頭蓋骨も大きくなりがっしりしてくる。四肢骨も太くなり筋肉質である。また身長が現代人に比べて低いようだ。注目すべきところは歯が毛抜き状にかみ合わさっていることである。現代人は上の歯が下の歯に覆いかぶさっている。
     次に弥生時代である。この時期になると朝鮮半島からの渡来系弥生人と在来系弥生人が見られる。渡来系は縄文人の形質とは異なり、長い歯、低い鼻を持ちまた彫が低い。現代の日本人により多く見られる。
     奈良・平安時代の頭蓋骨は階級や身分の差が見られるようになった。長頭化、顔の平坦化(眉間が突出し、鼻根の陥没が弱くなる)、歯についていえば反っ歯である。
     中世になると渡来形によってもたらされた形質の変化が頂点に達する。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    新潟大学あさひまち展示館
     あさひまち展示館は新潟大学の考古学研究室と医学部の第一解剖研究室の共同展示である。
    最初に小片保教授の紹介がある。教授は考古学の縄文人骨を鑑定する第一人者であった。それによって1980年までに発見された人骨はすべて新潟大学に集められていた。縄文人骨が1800体あり「小片コレクション」を形成している。それに対して弥生人骨は1,2体しかない。結果として縄文人の研究が進んでいる。
    ここでまとめるにあたって資料が多く、特に興味を持った縄文時代について論じようと思う。
     
    1 人間の歴史
     ケースには5つの頭骸骨が展示されている。猿人、原人(北京原人)、旧人(ネアンデルタール人)、新人(クロマニヨン人)、新人と古いほうから順になっている。なおこの5つはすべてレプリカである。
    2 人骨の変遷
     ケースには縄文から近世までの頭蓋骨が展示されている。時代によって日本人の形質がどのように変化していくのかがわかる。まず縄文時代早期・前期は頭蓋がやや小さく四肢骨(両手足)の上・下端部の発達が悪い。
     縄文時代中・後・晩期では頭蓋骨も大きくなりがっしりしてくる。四肢骨も太くなり筋肉...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。