フランス文学におけるレアリスム

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    フランスにおけるレアリスムとは、シャンフレリーの言葉によれば、1848年から1850年の間に生まれた文芸思潮である。レアリスムは単純に言えば、現実を重視して、それを描くということであった。しかし「何を現実とするか」というのが問題になり、はっきりとした定義が定まらないままであった。そこでレアリスムをはっきりとしようという試みを行ったのが、エドモン・デュランティを中心とした、雑誌「レアリスム」の発行者たちである。デュランティが定義したレアリスムは以下の通りである。
      
    レアリスムRéalismeとは山師気質と懶惰に対する真摯と精進の理論的抗議である。この抗議は、現在という明確な時点においは(本文のまま)、人心をして覚醒せしめ、真理を愛する気持ちへ向かわしめるに必要なものであるという意味で、それ自体、新しい思想である。
    しかしレアリスムは完全に受け入れられたものではなかった。フローベールの『ボヴァリー夫人』は、公衆道徳に反するとして、裁判にかけられた。その時に結果は無罪の判決がなされたが、検事側も裁判官側も、「レアリスムそのものが、美と善とを否定する悪いジャンルである 」と主張しているの...

    コメント2件

    北川 購入
    スタンダール、フローベール、バルザック三人のそれぞれの文学の説明がわかりやすかった。
    比較するなら最後に相違点とか共通点とか三人まとめての考察がほしかったかもなと思いました。
    2006/05/30 17:02 (17年10ヶ月前)

    fantasy 購入
    分かりやすかった。
    2007/01/08 19:59 (17年3ヶ月前)

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