名古屋市内の庭園について

閲覧数1,811
ダウンロード数2
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

     江戸時代より現在の形式に落ち着いた、いわゆる歴史ある日本庭園に見られるもの、それは「自然への敬愛」だといえるだろう。こういうと大げさかもしれないが日本の庭園は古来より自然をモチーフとしてつくられてきた。つまり、自然の持つ雄大さを庭園という限られたスペース(洋式のそれと比べると面積がかなり小さい)の中に自然のつくる風景が持つ要素の必要な部分だけを切り取って表現しているのだ。例えば安土・桃山時代〜室町時代には、一見すると雑多に見える自然風景から要素を引いていくことによってその魅力を引き出す「わび、さび」の精神を軸に茶庭がつくられた。その結果できあがった庭園は見る人に押し付けるような派手やかさではなく、心を落ち着かせ、また研ぎ澄ませてくれるような印象を持っている。もちろん華やかさを強調した庭園など、庭園の持つ風景は時代とともに様々な変化や進化を遂げながら現在に至るわけだが、作庭にあたって常に根源には日本の自然を想う心が存在したのである。
     名古屋市にある白鳥庭園は、『庭園の西南端にある小高い築山を「御嶽山」、そこから流れる川を「木曽川」、川の水が注ぎ込む池を「伊勢湾」に見たて、"水のストーリー"をつくり出しています。庭園のほぼ中央、流れのほとりにある庭園本館「清羽亭」は、自然素材を生かし、日本古来の伝統を受け継いだ本格的な数寄屋建築です。外観は、白鳥の舞い降りる姿をイメージし、庭園と建物の美しい調和を見せています。』(名古屋市みどりの協会「グリーンナビなごや」より引用)というように、名古屋を中心とした中部地方の地形をモチーフにしている。また名古屋城の江戸初期につくられた枯山水回遊式の名勝二之丸庭園や現代様式を取り入れた二之丸東庭園も名古屋市を代表する庭園のひとつである。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    ランドスケープ論レポート課題
    名古屋市内の庭園について
     江戸時代より現在の形式に落ち着いた、いわゆる歴史ある日本庭園に見られるもの、それは「自然への敬愛」だといえるだろう。こういうと大げさかもしれないが日本の庭園は古来より自然をモチーフとしてつくられてきた。つまり、自然の持つ雄大さを庭園という限られたスペース(洋式のそれと比べると面積がかなり小さい)の中に自然のつくる風景が持つ要素の必要な部分だけを切り取って表現しているのだ。例えば安土・桃山時代~室町時代には、一見すると雑多に見える自然風景から要素を引いていくことによってその魅力を引き出す「わび、さび」の精神を軸に茶庭がつくられた。その結果...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。