アスパルテームの合成(脱保護基)

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    資料紹介

    方法
    (1)200mLナスフラスコにZ−Asp(OBzl)−OMe 入れ、Metanol(35mL)と水(5mL)を加え温めて溶かす。この溶液にCyclohezene(1mL)と5%Palladium-chacol(0.25g)を加えて、1時間還流する。
    (2)TLC(展開溶媒AcOEt : n-Hexane)で反応の進行をチェックする。まだ反応が完了していなければ、さらにしばらく還流を続ける。反応が完全に終わっていれば、自然ろ過で触媒を除く。ろ液を200mLナスフラスコに入れ、エバポレーターで溶媒を留去する。
    (3)残渣に水(40mL)とEthyl acetate(15mL)を加えて溶かし、分液ロートで二層に分配する。水層を集めてカラカラになるまでエバポレーターで濃縮し、得られる白色結晶をかき集める。ろ紙を使ってできるだけ水分を除き、最終物とする。
    考察1
    Z-Asp-OH(アミノ基をZで保護したアスパラギン酸誘導体)の分子内での無水物を使ってフェニルアラニンメチルエステルと反応させようとすれば、どのような不都合が生じるか考察せよ。
    ?副生成物
    二つのカルボニル炭素の電子密度がほぼ等しいため、一方の炭素とを選択的に合成することが難しい。そのため2ヶ所のうちの一方で求核置換反応が起こり、アスパルテームのほかに副生成物を得ることになる。
    ?アスパルテーム
    考察2
    カルボン酸誘導体の反応性について、R-COX(X:ハロゲン)、(R-CO)2O、R-COOR’、R-CONHR’の反応性の順序とそうなる理由を考察せよ。
    この順序はカルボニル基に結合している脱離基の脱離能に依存する。
    カルボン酸誘導体は、以下のように共鳴して安定化する。
    Cに結合しているOとR以外のものをLと置いた。
    この時、脱離基のLone pairがOの上に非局在化することで安定するため、反応の進行が遅くなる。
    ?R-COXはハロゲンの電気陰性度が大きく、またハロゲンのP軌道が大きいのでカルボニル炭素の小さい2P軌道と重なりにくい。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    ReportⅢ Sythesis of Aspartame
    Data:2006.04.25
    ②脱保護基反応
    M.W.  reaction scale  mol数
    A:Z-Asp(OBzl)-Phe-OMe 518.55    0.68   1.31×10-3
    B:H- Asp-Phe-OMe    294.30
    Theoretical yield 0.386g
    Actual yield 0.25g
    Percentage yield 64.8%
    TLCの様子
    展開溶媒 AcOEt:n-Hexane=1:1
    また、Bはニンヒドリン試薬で呈色(アミノ基の存在を確認)。
    方法
    (1)200mLナスフラ...

    コメント1件

    Azrail 購入
    考察が物足りなく,レポートというより実験レシピのような印象を受けた.実験項は詳しいが,2つセットでこの値段は割高.
    2009/01/05 22:18 (15年3ヶ月前)

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