旅風景レポート

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    ピエール・ロティ「氷島の漁夫」における空と海の風景
                     
    ピエール・ロティ作の「氷島の漁夫」は、フランス・ブルターニュ地方の漁港・パンポル近辺に住む、漁夫・ヤンと、若い娘であるゴードの恋愛を描いた小説である。この地方では、漁夫たちは早春から初秋にかけて、一年のおよそ半分の間、アイスランド島沖の海に漁に出ており、この小説にはその海の風景描写がいくつも見られるが、その中で物語の冒頭に描かれている風景について述べようと思う。
    この小説で最初に出てくる船外の風景は次のようなものである。
      外では、極北の夜が明け、長い長い常昼の朝を迎えようとしているのだった。
      だが、それは何ものにも似ない青白い、青白い光だった。そして、その光は、消え失せた太陽の残照のように、物の上にいつまでもたゆたっていた。彼ら漁夫たちの周りでは、すぐさま、いかなる色ともつかない広大無辺な空間が拡がっていた。そして彼らの漁船の外では、一切が透明で、触知しえない、まぼろしのようになっていた。
      眼には、わずかに海とおぼしいものが認められるだけだった。最初、それは、何一つ映すもののない揺れ動く..

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