まとめ「古墳時代の生業と社会―古墳の秩序と生産・流通システム―」

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    資料紹介

    学史的意義
     古墳時代中期から後期にかけての古墳の秩序変化とその解釈をその基礎として、当該期に於ける生産と流通のシステムの変化、およびそれと生業のあり方について検討した。生産・流通方面の研究はこれまで個別分野ごとに深められ、優れた成果を数多くあげてきたが全体として捉えようとした作業は少なく、それらを総合して論じたこの論文はひとつの方向性を示したといえる。
    中期古墳の秩序
       A型:大王墳のある墓地での同時期の古墳群の群構成
      類A型:A型に準ずる大形古墳群の構成
    B型・C型:政治的まとまりがあると推定する特定地域の複数の古墳群からなる群構成でもとも数多く広範囲に分布している
    前期後半(3・4期)段階で急激に増加した王権傘下の首長層を明確に上下に序列化し再編成したものが中期古墳の秩序。大王を頂点とした畿内有力首長層を中心とする、限られた数の大首長層が全国数多くの中小首長層を政治的影響下に置いた支配秩序の到達点を反映しているもの。
    中期段階の生産・流通システム
    特徴?
    王権の支配にとって必要な威信財他の重要物品は畿内(石棺など一部畿内周辺)で集中的・独占的に生産された
    特徴?
    各種の工房(生産遺跡)は特定の場所に集中するのではなく、大和・河内を中心とする畿内一円に、分散的に存在している
    製品によっては生産に適した立地条件があり、それが生産の場をある程度規定している場合がある。→しかし分散の理由はそれだけではない
    特徴?
    一つの工房の製品はかなり限定されていて、同一ないしは同質の素材の製品か、特定の種類の製品を作っていたと推定される。

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    「古墳時代の生業と社会―古墳の秩序と生産・流通システム―」
    学史的意義
     古墳時代中期から後期にかけての古墳の秩序変化とその解釈をその基礎として、当該期に於ける生産と流通のシステムの変化、およびそれと生業のあり方について検討した。生産・流通方面の研究はこれまで個別分野ごとに深められ、優れた成果を数多くあげてきたが全体として捉えようとした作業は少なく、それらを総合して論じたこの論文はひとつの方向性を示したといえる。
    中期古墳の秩序
       A型:大王墳のある墓地での同時期の古墳群の群構成
      類A型:A型に準ずる大形古墳群の構成
    B型・C型:政治的まとまりがあると推定する特定地域の複数の古墳群からなる群構成でもとも数多く広範囲に分布している
    前期後半(3・4期)段階で急激に増加した王権傘下の首長層を明確に上下に序列化し再編成したものが中期古墳の秩序。大王を頂点とした畿内有力首長層を中心とする、限られた数の大首長層が全国数多くの中小首長層を政治的影響下に置いた支配秩序の到達点を反映しているもの。
    中期段階の生産・流通システム
    特徴①
    王権の支配にとって必要な威信財他の重要物品は畿内(石棺など...

    コメント1件

    tonbo789 購入
    論文に対する意見がほしかった。
    2006/05/07 17:34 (17年10ヶ月前)

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