わが国の公的年金の改革について

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    わが国の公的年金の改革について
    目次
    1.はじめに
    2.1999年の改革の骨子
    3.改革の問題点
    1.はじめに
     公的年金について、個人的には大いに誤解をしていた。それは「自分が納める厚生年金保険料は国のどこかのポケットに納められ、自分がOBになった時にはこの積み立て分が年金として給付される」という考え方である。これは間違っている。我々が納める保険料はOBに年金として給付されており、自分達がOBとなった時には子供たちの世代が納める保険料が我々の年金となるのである。
     従って、現役に対するOBの比率が上昇すると、公的年金制度は危機に直面する。少ない現役で多くのOBの生活を支えようとすれば、現役世代は自分の給料のかなりの部分を保険料として差し出さねばならない。ベースアップの大半が保険料の値上げで消えるならば、現役世代にやる気は起きまい。つまり、OBへの年金給付を削減しない限り、現役世代に多大な負荷を課し、働く人々のやる気をそぎ、経済が低迷する可能性が高いがゆえに改革が必要なのである。
     では、実際に、1999年に行われた改革で、従来の公的年金制度と何が変わったのだろうか。そして、この改革は社会全体にとって、適切な作用をもたらすのだろうか。
    2.1999年の改革の骨子
    (1)部分年金の廃止
     サラリーマンの年金の支給開始年齢を従来よりもさらに引き上げた。すでに1994年の改革において、満額年金を60歳からもらえるのは昭和16年4月1日以前生まれの人だけになっていた。それ以降の世代の満額年金支給開始年齢は65歳に向けて段階的に引き上げられることが決まっていた。
     ‘99年の改革では、そうした形の年金受給額削減をさらに進めた。昭和16年4月2日以降生まれの人が満額年金をもらうまでの間、つなぎとしてもらう部分年金を昭和28年4月2日以降生まれから段階的に廃止する。この結果、昭和36年4月2日以降生まれは60~64歳の間、原則として無年金状態となるのである。
     もともと昭和61年の改革で満額年金の支給開始は65歳と決まっていた。しかし、いきなりそうするのは無理があるという理由で、65歳からもらう年金(老齢基礎年金、老齢厚生年金)と同額の年金(特別支給の老齢厚生年金)や部分年金(老齢厚生年金額と同額)を、年齢に応じて60~64歳からもらえるようにしているのが従来の制度なのである。例えば従来の制度では、昭和24年4月2日以降生まれなら60~64歳では部分年金をもらえ、65歳からは満額年金を受給することができた(女性は5年遅れ)。
     しかし改革後は、60~64歳の間に部分年金をもらえるのは昭和24年4月2日~昭和28年4月1日生まれの人だけに限られている。昭和28年4月2日~昭和30年4月1日生まれの人が部分年金をもらうのは61歳からとなる。つまり、60歳では部分年金ももらえないのである。
     このように段階的に部分年金を廃止していき、昭和36年4月2日以降生まれの人は部分年金すら全く受け取れなくなる。
    (2)賃金スライドの事実上の廃止
     年金額は物価上昇による目減りを防ぐために、毎年、前年の年金額に物価スライド率を掛けて修正している。また5年ごとにやってくる財政再計算の時に、それまで5年間の現役世代のベア相当分を基に、過去の標準報酬月額を一定率で再評価し、年金額のアップを図っている。これが賃金スライドといわれるものである。つまり、社会全体の生活水準向上に見合う形で年金額を引き上げることである。その賃金スライドが、‘99年の改革で「事実上廃止」され、年金額の見直しは物

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    わが国の公的年金の改革について
    目次
    1.はじめに
    2.1999年の改革の骨子
    3.改革の問題点
    1.はじめに
     公的年金について、個人的には大いに誤解をしていた。それは「自分が納める厚生年金保険料は国のどこかのポケットに納められ、自分がOBになった時にはこの積み立て分が年金として給付される」という考え方である。これは間違っている。我々が納める保険料はOBに年金として給付されており、自分達がOBとなった時には子供たちの世代が納める保険料が我々の年金となるのである。
     従って、現役に対するOBの比率が上昇すると、公的年金制度は危機に直面する。少ない現役で多くのOBの生活を支えようとすれば、現役世代は自分の給料のかなりの部分を保険料として差し出さねばならない。ベースアップの大半が保険料の値上げで消えるならば、現役世代にやる気は起きまい。つまり、OBへの年金給付を削減しない限り、現役世代に多大な負荷を課し、働く人々のやる気をそぎ、経済が低迷する可能性が高いがゆえに改革が必要なのである。
     では、実際に、1999年に行われた改革で、従来の公的年金制度と何が変わったのだろうか。そして、この改革は..

    コメント3件

    yukitomo 購入
    あまり参考になりませんでした。
    2006/12/03 19:54 (10年前)

    hoxy6295 購入
    GOOD
    2006/12/24 22:26 (10年前)

    toryuu 購入
    参考になりました。
    2007/05/19 7:20 (9年7ヶ月前)

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