観客にやさしい小津映画

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    資料紹介

    ・ローポジション
     小津映画の特徴としてよく挙げられる特徴の一つとして、ローアングルで撮影されたシーンがほとんどであることがある。そして低い位置に設定されたカメラ(なんと、脚立を短くしてしまったカメラがある)が動かないというのもよく言われる特徴である。
     その原因として、厚田カメラマンによると、絵画的にバランスの取れた構図への要求からだということが考えられる。
     また、私が考えるに、授業で先生が少しお話してくださった「猫の視点、犬の視点、子供の視点」というお話(その時はカメラが動かないので却下された説だったが)も的を得ていると考える。ただそれはその三者のどの視点でもなく、まさに観客の視点なのだ。登場人物と同じ目線でなく少し離れたところから傍観している視点なのであると考えられるのだ。神の視点というべきだろうか、小説の表現技法としてもある統括者の視点である、それを浮き彫りにしているのが小津のローアングルなのだ。

    ・カット中心
     小津の映画にはカットが多用される、というよりカット以外はあまり使われない。「お茶漬けの味」でも、カット以外のつなぎの技法は「お茶漬けの味」では使われていない。

    ・固定ショット
    カットとともに小津の特徴とされることにカメラが動かない、というものがある。固定ショット(ヒックス)ではないところは数えるほどしかない。
    例えば0:12:02の部屋の一部をうつしておいてひいていくとり方。0:13:17の登場人物を追ってカメラが動くシーン。0:35:35の茂吉のデスクを寄りでとるシーン。などがある。

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    観客に優しい小津映画
     このレポートは、小津映画の特徴を、小津映画の一つ「お茶漬けの味」において確認を行い、小津映画は映画の限界を超え、観客に本当の意味で優しい、観客のことを良く考えた映画であるということを結論として出そうというものである。
    目次
    ・映画「お茶漬けの味」について
    ・ローポジション
    ・小津映画の「脱映画性」
    ・固定ショット
    ・物だけのショット
    ・顔がうつっていないのにしゃべる
    ・視線の食い違い
    ・相似形
    ・幾何学的な物に執着
    ・動く構図主義
    ・主役の抑えた演技
    ・カット中心
    ・映画「お茶漬けの味」について
     昭和27年(1952)、小津安二郎49歳の時に撮影される。
    【スタッフ】
    監督 : 小津安二郎  製作 : 山本武  脚本 : 野田高梧・小津安二郎  
    撮影 : 厚田雄春  助監督 : 山本浩三  美術 : 浜田辰雄
    【出演】
    佐分利信、木暮三千代、鶴田浩二、笠智衆、淡島千景、津島恵子、三宅邦子、柳永二郎、十朱久雄
    【あらすじ】
      佐竹妙子、茂吉夫婦は見合い結婚で、結婚生活は冷めたものであった。妙子は夫の茂吉に満足がいかず、「鈍感さん」などと馬鹿にしている。..

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