インド仏教の衰亡について

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    (1)インド仏教衰亡説
     インド仏教の衰亡を説明するものとして、イスラム教徒主犯説、自然衰退説、人類学的視点からの研究などがある。しかし、その本格的な検討は未だ行われていない。   
    さて、インド仏教の衰亡という認識は、社会的な存在としての消滅という視点に立っている。つまり、宗教を形成する三つの要素である教義、教団、儀礼のうちの教団の消滅を意味している。インド仏教の衰亡を認めた上で、その原因を推理すると、以下のようになるの。内的要因としての、仏教内の各種の要因、仏教外の要因、インド仏教の衰亡は、いわば内的要因と外的要因の二つが合致した、ということであろう。特に外的な要因についての検討では、イスラム教の存在の位置づけ、あるいはヒンドゥー教の存在の関係に関する厳密な検討が必要である。いずれにしても、インド仏教の衰亡研究には仏教内の堕落や、教団の組織化の問題などだけでは説明のつかない、複雑な要素の検討が必要となる。そのために、社会学、比較文明などの視点の導入が必要である。

    (2)イスラム史料『チャチュ・ナーマ』
    1)史料的価値
    『チャチュ・ナーマ』はインド・イスラムの間では、聖なる教えであるイスラム教のインドヘの本格的な伝播、つまり西暦711年に始まるイスラム教徒によるシンド征服に関する記述であることから、一般にもよく知られた存在であるが、同書中には、イスラム初伝以前のインド社会の状況が記述されており、仏教史研究の基本史料としても貴重なものである。特に、西インドにおける末期仏教(おそらく、最初期の密教)の状態を知ることができ、イスラム教への仏教徒からの改宗という事実が明らかとなる点が、インド仏教の衰亡を考える上で貴重である。 

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    インド仏教の衰亡について
    [構成]
    (1)インド仏教衰亡説の検証(p.2)
    (2)イスラム史料『チャチュ・ナーマ』と『大唐西域記』の仏教的史料価値(p.2)
    (3)大乗仏教の変容と大ペルシアの復活(p.3)
    (4)エフタルと仏教(p.4)
    (5)『チャチュ・ナーマ』による七世紀の仏教の現状・密教の出現(p.6)
    (6)チャチュ王によるヒンドゥー教の擁護と仏教の弾圧(p.7)
    (7)イスラム教のインド征服と仏教(p.9)
    (8)最初期のインドのイスラム教(p.12)
    (9)他地域における仏教の衰亡-経済的改宗と社会的改宗(p.13)
    (10)比較文明論からの考察-イデオロギーとしての仏教(p.15)
    (11)社会変革の手段としての改宗(p.20)
    (12)結論(p.22)
    参考文献:「インド仏教はなぜ亡んだのか―イスラム史料からの考察」保坂 俊司,北樹出版,2004
    (1)インド仏教衰亡説
     インド仏教の衰亡を説明するものとして、イスラム教徒主犯説、自然衰退説、人類学的視点からの研究などがある。しかし、その本格的な検討は未だ行われていない。   
    さて、インド仏教の衰亡という認識は、社会..

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