学力低下とは何かを明らかにする。そして社会的不平等と学力との関わり。

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    学力低下とは何かを明らかにし、社会階層のような社会的不平等と学力がどのような関わりをもつのかについて述べよ。
    学力低下は現在、ゆとり教育の見直しという言葉とともにマスコミに登場することの多い教育関連の言葉である。この場合、ゆとり教育とともに進行した学力低下が取り上げられ、特に近年のPISAなどの国際的な学力順位が落ちていることがその証拠であるとされることが多い。1980年代以降、日本の小学校から高等学校までの教育課程において推進されてきたゆとり教育が、学力の低下を招いたとして語られているものである。まず大学生に関して考えた場合、その学力低下の理由は大学が増えすぎたという点にあるのではないかと考えている。つまり大学の大衆化によって、20年前であれば大学生になれなかった者が大学生になれるという状況があり、これが大学生の学力低下の主な原因だと考えられる。この場合、大学生全体という視点で学力がどのような平均的な数値に表せれるかを見れば学力が低下しているかもしれないが、社会全体としては教育水準が上昇し、以前よりも学力としては向上していると見ることもできる。しかし、このような議論とは異なる主張もされている。それは新しい世代の学力が前の世代の学力に及ばない、縮小再生産の過程がすでに始まっているとするものである。
    東大生の学力低下を具体的に裏付けるデータが出されたり、国際的な学力水準において日本の順位が低下したりといった最近の動向から、社会全体としての学力も低下していると見られている。このような状況を苅谷氏はインセンティブ・ディバイド(意欲格差社会)、すなわち学ぶ、勉強するということに対する価値付けの低下が起きており、学力低下というよりも根本の原因を意欲の低下であると述べている。
    具体的に学力低下はどのような点が問題なのか、その原因は何なのか、解決策はどのように考えられているか等については様々なタイプの議論がある。その中で、4つの類型に分けて、その概要を説明する。
    国家・社会の観点からゆとり教育に肯定的なもの
     現代の教育問題の原因は、教育過剰にあるとする主張である。政府の供給すべき公教育には適正規模があり、それを超えると望ましくない事態が生じるという考えをもとに、高学歴社会に対して否定的な見解をもち、保守層に多く見られる。学校に適応しない、あるいは適応しようとしない児童・生徒は無理して学ばせる必要がなく、その資源を優秀な児童・生徒の教育にまわして有効活用することが重要であり、その意味で学力低下そのもの、ゆとり教育をどうするかというよりも教育資源の有効活用自体を再考すべきと考えている。学ぶ意欲のないものに教育を強いることは、学ぶ側にも教育を提供する側にもメリットがなく、現在の生涯学習の社会においては、必要に応じて学ぶことができるのでその制度を利用すればよい。その場合、教育の仕組みは分岐型教育システムとなる。大学・大学院等の高学歴と言われる教育を受けるものと、高校を卒業した後は就職もしくは、その準備のための専門的知識を学ぶ教育機関に進むものへと分岐することになる。この主張の場合、現在起きている学力低下の問題は教育過剰がもたらしたものであり、実際にはやる気のあるものだけを見れば学力低下は起きない、もしくはやる気のあるものだけに資源を集中させれば学力低下は解消するといえる。実際、分岐型の教育システムとなれば大学生の学力低下は解消するであろう、しかし義務教育時点での学力低下には影響がないのではないかとも思える。
    国家・社会の観点からゆとり教育に否定的なもの
     学力低下が

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    学力低下とは何かを明らかにし、社会階層のような社会的不平等と学力がどのような関わりをもつのかについて述べよ。
    学力低下は現在、ゆとり教育の見直しという言葉とともにマスコミに登場することの多い教育関連の言葉である。この場合、ゆとり教育とともに進行した学力低下が取り上げられ、特に近年のPISAなどの国際的な学力順位が落ちていることがその証拠であるとされることが多い。1980年代以降、日本の小学校から高等学校までの教育課程において推進されてきたゆとり教育が、学力の低下を招いたとして語られているものである。まず大学生に関して考えた場合、その学力低下の理由は大学が増えすぎたという点にあるのではないかと考えている。つまり大学の大衆化によって、20年前であれば大学生になれなかった者が大学生になれるという状況があり、これが大学生の学力低下の主な原因だと考えられる。この場合、大学生全体という視点で学力がどのような平均的な数値に表せれるかを見れば学力が低下しているかもしれないが、社会全体としては教育水準が上昇し、以前よりも学力としては向上していると見ることもできる。しかし、このような議論とは異なる主張もさ..

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