少年法における違法収集証拠の排除

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    少年法における違法収集証拠の排除
    1.事実の概要
    少年(当時15歳)は、A(21歳)、B(23歳)、C(23歳)D(21歳)と共謀の上、昭和48年9月16日午後8時ころ、E女(16歳)を輪姦し傷害を負わせる非行事実を犯したが、本件非行事実の取調べには以下のような事実が認められた。
    少年は9月21日午前7時40分ころ自宅から警察官数名により単身半田警察署に任意同行される。同日午前8時30分ころから午後7時ころまで非行事実について取調べをうける。その間、午後4時45分ころ同署警察官が児童相談所に対し虞犯不良少年として電話により通告し、かつ、児童福祉法33条1項による一時保護の委託をうけた。取調べ終了後少年を同署保護室で一時保護として留置翌9月22日午前9時20分ころ一時保護を解除し、同日家庭裁判所に事件送致とともに少年を同行。
    即日看護措置決定
    本件同行の際少年の母親が居合わせたにもかかわらず、同女は警察官から少年の同行理由についてなんら告知されず、少年に同伴して警察署へ出頭すべき要請もうけず、少年の父が同署に問い合わせた際も警察官から一時保護する旨および明朝午前9時頃までに同署に出頭するよう指示があったに過ぎず、結局少年の取調べと一時保護について両親に対し事前の事情説明、取調べに立ち会う機会も与えられなかった。
    決定要旨
    少年は、本件被疑事件の被疑者として約10時間半の長時間にわたって、保護者の立会いの機会を与えられることなく取調べを受けたうえ、一時保護の名目のもとに実質的に被疑者として警察署保護室に身柄を拘束されたものであることが明らかである。かかる取調べは、捜査における少年保護の理念および少年警察活動要綱の各規定の趣旨に反し(9条;面接時刻は授業中、就業中、夜間の遅い時刻を避けるともに、やむをえない場合を除き少年と同道した保護者等の立会いのもとに行うこと 8条3号;呼び出しに当たっては、できる限り、その用件を明らかにした書面をもってし、かつ保護者の納得を得て行うよう努めるとともに、必要に応じ、これらの者の同道を求めること)「著しく公正を欠く捜査方法であることは明らかである。そればかりでなく少年の年齢・取調べの状況および取調べの時間を総合的に観察すれば、・・もはや任意捜査としての許容限度を超え、事実上の身柄拘束状態のもとにおける取調べであるというべきである。少なくとも、午後4時45分頃警察官が児童相談所に通告し、一時保護の委託を受けた後の取調べは、実質的に逮捕に等しい身柄拘束の状態において行われたものといわなければならない。児童福祉法33条1項に基づく一時保護は、同法所定の各種福祉措置を目的とするものであり、それ以外の犯罪捜査目的にこれを利用することは許されないと解すべきであり、すでに犯罪の嫌疑が明らかにされた少年については、同法25条による通告が許されず、かつ同法上の福祉措置にゆだねられないことが明らかである以上、一時保護による身柄拘束は許されない。したがって、本件一時保護はもっぱら犯罪捜査の目的から少年の身柄確保のために利用されたものであって、一時保護の制度本来の目的の濫用であるといわなければならない。そして・・本件一時保護は、実質的に逮捕と異なるところがないから、事実上令状主義を潜脱する違法逮捕であるということができる。」「少年に対する本件取調べは・・一時保護の名目のもとに令状主義を潜脱した違法逮捕による身柄拘束の状態において行われたもので、重大な違法がある。そもそも、少年保護事件の手続きは、少年の人権を保障しながら事案の真相を明らかにし、

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    少年法における違法収集証拠の排除
    1.事実の概要
    少年(当時15歳)は、A(21歳)、B(23歳)、C(23歳)D(21歳)と共謀の上、昭和48年9月16日午後8時ころ、E女(16歳)を輪姦し傷害を負わせる非行事実を犯したが、本件非行事実の取調べには以下のような事実が認められた。
    少年は9月21日午前7時40分ころ自宅から警察官数名により単身半田警察署に任意同行される。同日午前8時30分ころから午後7時ころまで非行事実について取調べをうける。その間、午後4時45分ころ同署警察官が児童相談所に対し虞犯不良少年として電話により通告し、かつ、児童福祉法33条1項による一時保護の委託をうけた。取調べ終了後少年を同署保護室で一時保護として留置翌9月22日午前9時20分ころ一時保護を解除し、同日家庭裁判所に事件送致とともに少年を同行。
    即日看護措置決定
    本件同行の際少年の母親が居合わせたにもかかわらず、同女は警察官から少年の同行理由についてなんら告知されず、少年に同伴して警察署へ出頭すべき要請もうけず、少年の父が同署に問い合わせた際も警察官から一時保護する旨および明朝午前9時頃までに同署に出頭する..

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