構成とレベル

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    経営学

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    構成とレベル

     各部分によって構成されている実体の構造は本書において発展させる創発の概念にとって中心的なものであるが、その由来は創発の最も初期の見解にある。例えば、20世紀初頭のイギリスの創発主義者が、物質粒子の構造はいくつかの階層構造をなしており、またその各階層は独自の物質的な実体をもつとともに、より低次のレベルによって構成されていることを議論していることをMcLaughlinは指摘している。

     筆者も含めて、ほとんどの創発理論家は創発の概念は本質的に構造的なものであるという見方を取り続けてきている。つまり、あらゆる実体の創発特性は、その実体に必要不可欠な構成要素である低次の実体の集合から構成されたものと、その各構成要素の特性に依存しているのであって、構成要素ではない実体の存在や特性には依存しているわけではないのである。第3章でみるように、ある実体の因果的パワーの現実化はその他の実体との相互作用によって生じるが、それらのパワーの所有は、相互作用とは無関係に生じているのである。

     インプリケーションの一つは、創発特性やパワーをもったある実体の構成要素もまた創発特性やパワーをもつ低...

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