健常な子どもの発達とは何か

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    健常な子どもの発達とは何か
    まず、発達の定義を考える。それは「生活体の形態や行動が変化していくこと」であり、「よりよく適応した状態へと変化すること=発達」というようにまとめられていた。発達には反社会的な行動とされるものは含まれないが、良いとされる方向のみの発達だけではなく、駄目になっていくことや、弱くなっていくことなども発達の過程には必ず存在している。例えば、身体機能や思考能力などは年を追うごとにだんだんと衰えていく。そのような衰えをカバーするものが精神機能とされる経験知であり、また年の功と呼ばれるものでもある。そのような発達それ自体を取り上げて、特に心の成長に関して調べる。
    人間の健常な発達段階では「心の理論」、すなわち他者の心の動きを類推したり、かつ他者が自分とは違う信念を持っているということを理解したりする機能が培われていく。これは本来の発達段階では欠かせないものの獲得物である。まず、「心の理論」という科学用語は何故生まれたのか。これは、アメリカの動物心理学者であるデイヴィッド=プレマックの理論付けによると、『科学において個々の「現象」は見えるが「理論」は見えないのと同じように、個人の一つ一つの「行動」は見えるが、その背後の「心」は見えないからである。すなわち「心」は「現象」というよりも心の中でつくりあげられる「理論」としての性質が強いということである。しかしながら科学でいったん「理論」を構成すれば、さまざまな「現象」の予測がつくようになるのと同じく、人の「心」についても、いったんそれについて何らかの「理論」を構成すれば、その人の次の「行動」が読めるようになる。』なのだそうである。
    そもそも心とは、何なのだろうか。「心」には目に見えた実体が無いためわかりづらい。例えを挙げるとすれば、「物」と「事」のような対比関係ではないだろうか。“テレビ”という「物」は実体があるものだが、“テレビを見る”という「事」には実体がない。それと同様に「身体」という実体は存在するが、「心」という実体は存在しない。よって、何かしら隠喩的なものとされるということが一般的であると考える点が一つ。しかし、そのように考えていても先に進まないので二つ目の考えを挙げる。それは、知覚したり何かを思考したりするのが心というものであるという考え方である。だが、そういうように定義づけをすると矛盾が発生する。例えば、寝ているときには夢を見ている時間を除いて何も知覚しないで、更に何も思考していないからその時間には「心」が消え去っているのかという疑問である。ここでもやはり、感覚や知覚、思考などから独立した「心」そのものというものは存在しないため、無いと言わざるを得ない。そこで、二つをあわせて考えてみると、「物」や「事」があるということそのものに、「心」存在を前提として考えていることを表していることになるのではないか。知覚、思考の能力が無ければ、「物」や「事」があること自体をどういった方法で知ることが出来るのだろうか。「物」や「事」を認識したり、識別したりするためには、自分の脳髄への感覚となるべく受信装置が必要であり、そのはたらきをするものこそが「心」というものなのであるとここでは定義づける。
    では、その「心」は根本となる生命の誕生以後にどのようにして進化をし、また子どもの中でどのように変化していくのか。この問題は元来、湖に棲息する貝類などを研究する生物学者であったジャン=ピアジェが提唱した。認識の発生を生物の進化と人類の歴史から見る系統発生的観点と、個人が生まれてから青年期に達するまでの十五

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    健常な子どもの発達とは何か
    まず、発達の定義を考える。それは「生活体の形態や行動が変化していくこと」であり、「よりよく適応した状態へと変化すること=発達」というようにまとめられていた。発達には反社会的な行動とされるものは含まれないが、良いとされる方向のみの発達だけではなく、駄目になっていくことや、弱くなっていくことなども発達の過程には必ず存在している。例えば、身体機能や思考能力などは年を追うごとにだんだんと衰えていく。そのような衰えをカバーするものが精神機能とされる経験知であり、また年の功と呼ばれるものでもある。そのような発達それ自体を取り上げて、特に心の成長に関して調べる。
    人間の健常な発達段階では「心の理論」、すなわち他者の心の動きを類推したり、かつ他者が自分とは違う信念を持っているということを理解したりする機能が培われていく。これは本来の発達段階では欠かせないものの獲得物である。まず、「心の理論」という科学用語は何故生まれたのか。これは、アメリカの動物心理学者であるデイヴィッド=プレマックの理論付けによると、『科学において個々の「現象」は見えるが「理論」は見えないのと同じように、..

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