マグニチュード測定法

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    資料紹介

    マグニチュード推定法を用いて,音の長さ,笑いの擬音語,痛みの擬態語の3種類の刺激を用意し,各種類ごとに複数の刺激をパソコンとプロジェクターで被験者に提示し,それぞれの感覚強度を調査した.その結果,音の長さに関しては,ほぼ物理的刺激と感覚強度が等しいことと,それが刺激の数が少なかったことによるものであろうという推論,笑いの擬音語,痛みの擬態語については口をよりあける音、また濁音を含む音がより強い感覚強度を与えることと,それが各語の語感によるものであることがわかった.
    1.目的
    人間の感覚尺度を測る方法の一つとして,マグニチュード測定法がある.これは,Stevens,S.Sによって提唱された,感覚量を直接測定可能と考えるスティーブンスの法則を基に同氏が考案した,これを明確な数値として測定,表記するものである.これにより,本来不明瞭な人間の感覚量を,刺激量のベキ関数として表すことが可能となる (ただし,kのベキ指数は各感覚ごとに異なる) .一般に,手続きとしては,ある1つの刺激を標準刺激として提示した後,別の刺激を比較刺激として与え,その強さを被験者に数字で回答してもらい,この一連の流れを複数の比較刺激に渡って繰り返す. (ただし,標準刺激を用いず、各変化刺激に対して被験者に自由に数をあてはめさせて、データ整理の段階で数値の水準を合わせる方法もある) この方法は被験者の主観によるところが大きいため,被験者間のばらつきが多いこと,またその回答が感覚量を忠実に反映していない場合があることが問題点として挙げられている.しかしながら,この手法は今日では感覚心理学の領域だけでなく,物理的に存在しないような対象についての心理学的尺度構成にも用いられている.

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    マグニチュード推定法を用いて,音の長さ,笑いの擬音語,痛みの擬態語の3種類の刺激を用意し,各種類ごとに複数の刺激をパソコンとプロジェクターで被験者に提示し,それぞれの感覚強度を調査した.その結果,音の長さに関しては,ほぼ物理的刺激と感覚強度が等しいことと,それが刺激の数が少なかったことによるものであろうという推論,笑いの擬音語,痛みの擬態語については口をよりあける音、また濁音を含む音がより強い感覚強度を与えることと,それが各語の語感によるものであることがわかった.
    目的
    人間の感覚尺度を測る方法の一つとして,マグニチュード測定法がある.これは,Stevens,S.Sによって提唱された,感覚量を直接測定可能と考えるスティーブンスの法則を基に同氏が考案した,これを明確な数値として測定,表記するものである.これにより,本来不明瞭な人間の感覚量を,刺激量のベキ関数として表すことが可能となる (ただし,kのベキ指数は各感覚ごとに異なる) .一般に,手続きとしては,ある1つの刺激を標準刺激として提示した後,別の刺激を比較刺激として与え,その強さを被験者に数字で回答してもらい,この一連の流れを複数の...

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