シェイクスピアの諸作品の材源について調べよ。

会員540円 | 非会員648円
ダウンロード カートに入れる
ページ数8
閲覧数2,643
ダウンロード数18
履歴確認

    ファイル内検索

    資料紹介

    シェイクスピアの諸作品の材源について調べよ。また材源をふまえたうえで、シェイクスピア作品の独自性についてどう考えるか述べよ。
    シェイクスピアが活躍したのは16世紀後半から17世紀の前半であり、この時代では戯曲などは当時良く知られていた物語を題材に、それらを更に優れた作品として語る事こそが才能であると考えられていた時代であった。つまり、この時代に生み出された作品の多くは、オリジナルが存在するのであり、当時の作家達は人物の名前や作品のテーマ、筋などをそのオリジナルに求め、更に洗練された物へと昇華させたのである。シェイクスピアも例外では無い。彼の作品の多くはオリジナルが確認されている。「ロミオとジュリエット」は「トリスタンとリゾルテ」に材源を求めているし、「ジュリアス・シーザー」「ヘンリー五世」の材源は「英雄伝」(プルターク)や、「年代記」(ホリンシェッド)であるとされている。つまり、シェイクスピアはこれらオリジナルの物語を改変、さらに彼の独自性を加えた作品を次々に作りだしていったのである。特にこの時代は古典作品やイタリアの物語が続々とイギリスへと輸入されていたエリザベス朝にあたる為、オリジナルを探すには、非常に恵まれた時代であったと考えられる。そして、これら材源となったオリジナルとシェイクスピアの作品を比較する事により、今日も人々に愛されているシェイクスピアの作品の独自性を考えていきたいと思う。
     シェイクスピアの作品はジャンル別に大きく分けて、喜劇、悲劇、史劇、詩とする事ができる。この中で特に悲劇に関しては「四大悲劇」と称される「ハムレット」「オセロー」「マクベス」「リア王」は現代においても非常に有名である。この中でも家庭悲劇であるオセローに注目したい。それは、これが普通の一組の夫婦が誓った愛が上手く操作された外的要因により次第に壊れていく様を描いた物語であるので、私のような一般人にも理解しやすいテーマとなっているからであり、しかも、これはその時代にしか起こりえなかった特殊な話では無く、嫉妬や勘違いの引き起こす、現代でも通用する普遍性を持った悲劇だからである。また、この「オセロー」は短編作品をオリジナルの材源としている為、その点となる短編より、シェイクスピア自身が想像力を展開し、点を線に、線を面にと言う風に拡大していった物語である為、かれの独自性を考察するというテーマにおいては最適だと考えられるからである。
     「オセロー」のオリジナルとなったのは「ベネッツィアのムーア人」(チンツィオ)である。この短編の中では物語が淡々とつづられている。そこにはシェイクスピアの作品に見られるような、生き生きとした人物描写は見られない。例えば、チンツィオの短編には登場人物に名前が無い。名前を付けられているのはデスデーモナだけである。それに比べ、シェイクスピアの作品では登場人物それぞれに名前が付けられており、生き生きとした作品に花を添える形となる。
     また、オリジナルではデスデーモナが夫のムーア人からプレゼントされたハンカチは美しい刺繍があるとしか説明されていないが、シェイクスピア作品では「エジプトの魔法を使う女からムーア人の母が貰った物で、これを持っているうちは夫の愛を独り占めにでき、人から可愛がられるが、亡くすと災いともたらす。」という興味深い由来が付け加えられている。これにより、ハンカチの重要さが印象付けられ、その重要性が強調されている。つまり、このハンカチが物語りの最初のキーアイテムであり、それを強調する事により物語に厚みを持たせる事に成功していると考えられる。

    資料の原本内容( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    シェイクスピアの諸作品の材源について調べよ。また材源をふまえたうえで、シェイクスピア作品の独自性についてどう考えるか述べよ。
    シェイクスピアが活躍したのは16世紀後半から17世紀の前半であり、この時代では戯曲などは当時良く知られていた物語を題材に、それらを更に優れた作品として語る事こそが才能であると考えられていた時代であった。つまり、この時代に生み出された作品の多くは、オリジナルが存在するのであり、当時の作家達は人物の名前や作品のテーマ、筋などをそのオリジナルに求め、更に洗練された物へと昇華させたのである。シェイクスピアも例外では無い。彼の作品の多くはオリジナルが確認されている。「ロミオとジュリエット」は「トリスタンとリゾルテ」に材源を求めているし、「ジュリアス・シーザー」「ヘンリー五世」の材源は「英雄伝」(プルターク)や、「年代記」(ホリンシェッド)であるとされている。つまり、シェイクスピアはこれらオリジナルの物語を改変、さらに彼の独自性を加えた作品を次々に作りだしていったのである。特にこの時代は古典作品やイタリアの物語が続々とイギリスへと輸入されていたエリザベス朝にあたる為、オリジ..

    コメント2件

    fjh0005 購入
    参考になりました
    2007/06/18 18:37 (9年5ヶ月前)

    karimero0307 購入
    とても役に立ちました。
    2007/08/20 0:32 (9年3ヶ月前)

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。