精神科リハビリテーションの構成について

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    精神科リハビリテーションの構成について
    1. はじめに
     精神科リハビリテーションは、確たる学術的背景なく多種多様な業種の人間の実践によって発展してきたものであるため、その構成も多様である。以下に精神科リハビリテーションの対象とそれに関わる専門職と社会資源について整理するとともに、その連携の意義について考察する。
    2. 精神科リハビリテーションの対象
     精神科リハビリテーションの対象となるのはもちろん精神障害者であるが、精神障害は非常に広い概念であるためにそれをもつもの全てが精神科リハビリテーションの対象となるとは限らない。我が国における実態としての精神科リハビリテーションの利用者は「精神障害のために生活の困難や生活のしづらさを抱え社会参加や活動に制限のある人々が対象となる」と言われている。よって、精神障害の医学的側面だけでなく、生活障害となる側面も正確に評価する必要がある。
    かつて障害の度合いを評価する際には国際障害分類(ICIDH)が用いられていたが、障害を負の側面からしか評価していないとの批判を受けたために、2001年5月からは国際生活機能分類(ICF)が用いられるようになった。ICFでは、人間の生活機能と障害について、「心身機能・身体構造」、「活動」、「参加」だけでなく、それぞれに影響を及ぼす「環境因子」と「個人因子」についても評価する。こうした評価を踏まえ、要支援者に必要なサービスを提供していくのが精神科リハビリテーションの重要な役割と言えよう。
    3. 精神科リハビリテーションに関わる専門職
     精神科リハビリテーションにおいても医療は重要な役割を占めるため、精神科医師や看護師、作業療法士といった医療系の専門職種の存在は必須である。精神障害を「要治療者」として捉える場合は、医師を頂点とした医療チームで治療にあたる必要がある。そのため、精神保健福祉士には「業務を行うに当たって精神障害者に主治の医師があるときは、その指導を受けなければならない」と義務づけられている。ただし、先にも述べたように精神科リハビリテーションは精神障害の「生活障害」としての側面も支援するものである。こうした視点においては、各専門職がお互いの専門性をしっかりと認め合い、同列のパートナーとして要支援者に必要なサービスを提供していく必要があるだろう。
    4. 精神科リハビリテーションの社会資源
     精神科リハビリテーションを必要とする人間が最初に利用する社会資源は医療機関であろう。かつて医療機関においては入院による治療が中心であったが、近年通院でのリハビリテーションとして精神科デイケアやナイトケアなどに注目が集まっている。
     急性期から脱した後に利用する社会資源は、要支援者の病状や環境によって適時適切に選択されるべきである。我が国の精神保健福祉対策の根幹である精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)において規定されている社会資源の内、比較的医療機関に近いものとして、社会復帰施設(5種類)があげられるだろう。(なお、これらの社会資源は障害者自立支援法(自立支援法)の施行に伴い平成18年10月以後廃止され、自立支援法のサービスに移行したが、現段階では経過措置段階で施設名が混在している状態であるため、ここでは旧来の名称で説明する。)
    (1) 精神障害者生活訓練施設
    (2) 精神障害者授産施設
    (3) 精神障害者福祉ホーム
    (4) 精神障害者福祉工場
    (5) 精神障害者地域生活支援センター
     このうち、(1) 精神障害者生活訓練施設と(3) 精神障害者福祉ホームはともに生

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    精神科リハビリテーションの構成について
    1. はじめに
     精神科リハビリテーションは、確たる学術的背景なく多種多様な業種の人間の実践によって発展してきたものであるため、その構成も多様である。以下に精神科リハビリテーションの対象とそれに関わる専門職と社会資源について整理するとともに、その連携の意義について考察する。
    2. 精神科リハビリテーションの対象
     精神科リハビリテーションの対象となるのはもちろん精神障害者であるが、精神障害は非常に広い概念であるためにそれをもつもの全てが精神科リハビリテーションの対象となるとは限らない。我が国における実態としての精神科リハビリテーションの利用者は「精神障害のために生活の困難や生活のしづらさを抱え社会参加や活動に制限のある人々が対象となる」と言われている。よって、精神障害の医学的側面だけでなく、生活障害となる側面も正確に評価する必要がある。
    かつて障害の度合いを評価する際には国際障害分類(ICIDH)が用いられていたが、障害を負の側面からしか評価していないとの批判を受けたために、2001年5月からは国際生活機能分類(ICF)が用いられるようになった。..

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