電子スペクトルの実験

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    資料紹介

    量子化学実験レポート
    電子スペクトル実験
    (原理)
    分子に可視および紫外光を吸収させると分子中の電子のエネルギーを励起することができる。電子のエネルギーが励起された分子のことを電子励起された分子という。電子励起された分子は可視および紫外光を放出してもとの状態に戻る。
     分子がどの波長の光を吸収するかはその分子によって異なる。今回は空気中のN2分子の発光スペクトルを測定することで電子状態やそのエネルギーについて考察する。
    (目的)
     空気中のN2分子を低圧化で放電し、そこから出てくる紫外光を分光して各波長ごと(300~400nm)の発光強度を測定する。
    (実験装置)
    放電管
     今回の実験においてN2を励起する。放電管はパイレックスガラスでできており、リング状の陽極、および円筒状の陰極が封入されている。放電管の中には窒素入れてあり、その圧力は1Torrである(760Torr=1気圧)。電極間に500Vの電圧をかけて放電を開始させると電極に10mA程度の電流が連続的に流れる。電極が発熱するので外側のジャケットに水を流して冷却する必要がある。放電が始まると放電管の中が赤紫色に光っているのが確認できるこの時陽極付近から紫外線が放出されるので石英の窓板を通して観測する。石英を使うのはパイレックスガラスが紫外線を通さないためである。
    放電管の中には電流が流れている。電流は電子の流れであるから、放電管の中で電子と窒素分子は頻繁に衝突する。衝突するときの電子のエネルギーが窒素のイオン化ポテンシャルエネルギーよりも大きかったなら窒素分子はイオン化(電離)するが、電子のエネルギーがそれよりも低いときには電離は起こらず、電子励起状態が生成する。
    回折格子
     放電管からでた紫外光は分光器に導かれる。分光器を使うとどの波長の光がどれくらいの強度であるかを調べることができる。入射光は入射スリットから分光器の中に入り凹面鏡で反射され回折格子に入射する。回折格子は入射光の波長の違いによって反射角が変化する鏡なので反射光はその光路が変わり、再び別の凹面鏡に差し掛かったときにはa,b,c,d,およびe点に分離する。それぞれの光は凹面鏡により反射されa’,b’,c’,d’,およびe’点に向かうが、出射スリットがあるために分光器から出ることができるのはc’点を通る波長の光だけが分光器を通過できる。つまり分光器は波長の選別器として働くのである。
     回折格子を回転させることで通過する波長を選ぶことができるので、ステッピングモーターコントローラーを用いて回折格子を一定速度で回転させたり、その電源を切って波長調節つまみを回して自分で回折格子を調節することもできる。
    光電子増倍管
     分光器の出口から出てきた光を検出するために光電子増倍管を用いる。光電子増倍管は光を電圧に変換する電子管である。光電子増倍管は光電効果と2次電子放出と呼ばれる現象を利用して光を電流に変換する。光電効果とは光が金属に当たると金属から電子が飛び出す現象である。電子が飛び出す条件は光エネルギーhνが金属によって定まる仕事関数Wよりも大きくなることである。この時飛び出しえくる電子エネルギーは
               Eelectron=hν-W
    である。飛び出してきた光電子を電場で加速して再度金属に衝突させると、金属表面から衝突させた電子に加えてもう一つ電子が飛び出してくる。これが2次電子放出である。
    この過程を繰り返すことにより電子の数は最終的に数ナノアンペアの電流になる。電流は抵抗を用いて電圧に変換される。
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    量子化学実験レポート
    電子スペクトル実験
    (原理)
    分子に可視および紫外光を吸収させると分子中の電子のエネルギーを励起することができる。電子のエネルギーが励起された分子のことを電子励起された分子という。電子励起された分子は可視および紫外光を放出してもとの状態に戻る。
     分子がどの波長の光を吸収するかはその分子によって異なる。今回は空気中のN2分子の発光スペクトルを測定することで電子状態やそのエネルギーについて考察する。
    (目的)
     空気中のN2分子を低圧化で放電し、そこから出てくる紫外光を分光して各波長ごと(300~400nm)の発光強度を測定する。
    (実験装置)
    放電管
     今回の実験においてN2を励起する。放電管はパイレックスガラスでできており、リング状の陽極、および円筒状の陰極が封入されている。放電管の中には窒素入れてあり、その圧力は1Torrである(760Torr=1気圧)。電極間に500Vの電圧をかけて放電を開始させると電極に10mA程度の電流が連続的に流れる。電極が発熱するので外側のジャケットに水を流して冷却する必要がある。放電が始まると放電管の中が赤紫色に光っているのが確認..

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