アニメーションが実写より良い点

閲覧数1,137
ダウンロード数27
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 全体公開

    資料の原本内容

    アニメーションが実写より良い点
     
    アニメーションと実写が人々にどのような印象を与えているだろうか。そして、アニメーションの良い点はどこだろうか。という課題を、今回は許斐剛「テニスの王子様」を通して論じていこうと思う。
    「テニスの王子様」とはテニス漫画として1997年から少年ジャンプに連載され、単行本も販売している旧来のスポ根漫画とは違ったタイプのスポーツ漫画である。連載から徐々各方面へのアプローチの結果、女性読者層も獲得し、現在幅広い年齢層の人に好かれているアニメで、2006年に実写映画を公開し、他にもミュージカルなどを行っている人気の少年漫画である。
    そして、アニメーション映画が実写映画よりいい点を大きく三つ挙げようと思う。まず一つ目として、アニメーションでは非現実的なプレーや動きをするとき、実写では実際の人間がプレーをするため、動きに限界があるのでどうしても本物の真似をすることは難しい。その点、アニメーションだったら人間では難しい動きをスムーズに分かりやすく表現出きるのに対して、実写ではそのような動きはCGやワイヤー等を使わなければ難しく、無理にしたところでぎこちない動きが返って変に映って、アニメーションの方がより読者の期待している映像を映すことができていると思う。上で紹介した作品でも、主人公が繰りだす現実では考えられないような技をアニメーションではとても迫力ある映像だったが、実写版で観ると無理がある部分がどうしてもあり迫力もアニメーションに比べて少ない感じがした。しかし、ここ最近のヒット作上位10位を観ていると昔はアニメーション映画が上位を占めていたのに対して最近は実写映画がアニメーション映画に肩を並べるようになってきている。その理由として、スタッフの世代交代が挙げられている。アニメーション映画は人気漫画やTVアニメーションを映画化することが多いため、プログラム ピ ク チャー として若い人材にも機会がまわってくることが少なくないが、実写映画は独立した作品がほとんどなので、話題性のある知名度の高い監督に任せることになりがちだった。そのため、実写映画の監督は必然的に平均年齢が高くなっていたこと、また、デジタル撮影技術によって、映画をつくりやすい環境が整ったことも世代交代、そして実写映画の躍進の大きな要因となっている。
    次に、二つ目として、アニメーション映画だと低年齢の人も比較的観やすいということがある。実写映画だとどうしても、ストーリーが難しいことが多く、子供がみにくいということがでてくるが、アニメーション映画は子供でも親しみやすくストーリーに入りやすいし、もちろん大人でも見られるので様々な幅の年齢層の人が見られると思う。実際に日本の映画の興行収入の上位は以前より勢いがなくなったといえどもアニメーションが半分を占めていることからみてもそれが言えると思う。
    三つ目として、アニメーションでは、登場人物を画面上で作っていくので実写のように俳優又は女優のイメージを考えなくても個性的なャラクターを登場させることがしやすいので、ストーリーを実写よりも作りやすいと思う。また、アニメーションではキャラクターの声は実写とは違い、声優がアニメーションに合わせて編集するのでそのキャラクターのイメージにあった声にすることがしやすい。以上のこの三つが大きく挙げられると思う。
    また、最近のアニメーション技術はどんどん向上しているが、アニメーションの技術を駆使した実写映画や、実写映画でよく使われる手法で作られたアニメーション映画が、次々と公開されていて、アニメーションと実写の垣根がなくなってきている。実写映画「キューティーハニー」では実写にアニメーション技術か駆使されている。[引用開始]「まず、通常のアニメーション作品のように、アニメーターがハニーの連続した動きを描いた原画を作成。次にハニー役の佐藤が、絵の通りにポーズをつけて、ひとコマずつ撮影する。1秒間の映像用に12コマ分の撮影を行った。」[引用終了]これにすることにより、アニメーションのキャラクターのように、ハニーは自由に動くことができ、空中を乱舞し、華麗に敵をかわしていく見たことのない新鮮味のある映像を作り出すことに成功した。
    一方で新たなアニメーション技術を使って作られた「アップルシード」はアニメーションの制作行程においてものを動かす作業を担当するアニメーターを使わずに出来上がった、「絵を描いていないアニメーション作品」と呼ばれていて、[引用開始]「まず、実際の人間の動きを撮影。これをコンピューターに取り込み、登場人物にその動きを当てはめた。SF映画などでおなじみのモーション・キャプチャーと呼ばれる技術だ。新しい技術だけに、製作途中でどんどん発展。「最初と最後の場面では、見違えるようだった」という。しかも、アニメーターが手作業で描く従来のアニメーションと違い、製作スピードが速いのが特徴。従来のアニメーション映画は4年以上の製作期間を要することもあるが、「アップルシード」は1年半で完成した。このスピードがあれば、世間で関心の高い話題をすぐに作品に取り込むことも可能になる。」これによって実写映画に比べ短い期間で映画を作成できるようになっていくと考える。
    [参考文献]
    原田康久 「アニメーションと実写 垣根消える?」
    (2004年5月25日 読売新聞)

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。