書評:安全学

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    村上陽一郎『安全学』青土社, 1998.
     現代社会は自然的および人為的な危険に満ちている。そこで、著者は、本書の課題を「この多種、多様、そして多層な危険と対面し、安全を求める人間の営みを、それなりに統一的に把握してみることはできないか、あるいは個々の現場で積み重ねられている安全への努力を共有し、共通に議論するプラットフォームを造り上げることはできないか」(本書27頁)と設定する。まことに時宜にかなった、しかし、まことに困難な課題と言わざるを得ない。
     困難というのは、構築さるべき安全学は、当然にも、総合的・学際的な分野でなければならないからである。社会的なニーズに根ざした総合的・学際的な学問分野の開拓の必要性については、確かに、かなり前から各方面で議論されてきた。かくいう評者もその種の名称を冠した学部に勤務して20年余経過した。しかしながら、この間、「総合的・学際的な」研究・教育がいかに困難か、ということをしばしば思い知らされてきたのである。伝統的なディシプリンで育った教員だけでなく、若い学生・院生までもがしばしば既存の「専門」あるいは「何々科学」(科学という語には、元来、専門細分..

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