4-1クライン・ゴルドン方程式

全体公開
ダウンロード pdfダウンロード
ページ数6
閲覧数1,340
ダウンロード数20
履歴確認

    ファイル内検索

    タグ

    資料紹介

    クライン・ゴルドン方程式
    相対論的に拡張したくなるのは当然だ。
    相対論的拡張
     シュレーディンガー方程式はエネルギーと運動量の関係式
    を元にして作られたのだった。 しかしこの式は、運動量が極めて小さい時 ( mc >> p ) の近似表現に過ぎないことが特殊相対論で明らかになっている。 つまり、より正確に成り立つ関係式は
    であるということだ。 (相対性理論のページ参照のこと)
     ではシュレーディンガー方程式を作った時と同じ処方をこの式に当てはめてやれば、宇宙の真理にもっと近付ける新しい方程式が出来上がるのではないだろうか。 やり方はとても簡単だった。 エネルギー E を で置き換えて、運動量 px を で置き換えてやればいいだけだ。 ただしこれらは演算子なので、波動関数 に作用する形にしてやる必要がある。
     ぬぬぬ・・・結構、面倒なことになってしまった。 ちょっとまとめてみよう。
     なんと、左辺にまとめた部分は相対性理論で出てきた「ダランベルシャン」と同じではないか。 そこでさらに次のようにまとめられる。
     こうして何だかすごくシンプルな美しい式が出来上がった。  この式を「クライン・ゴルドン方程式」と呼ぶ。 ローレンツ変換に対して不変であるのが一目瞭然の形式になっている。
     この方程式を発表した論文著者の一人であるオスカー・クラインは、あの「クラインの壺」で有名な数学者フェリックス・クラインとは別人であるので混同してはいけない。 オスカーの方が半世紀ほど後に生まれている。 スウェーデン出身でドイツで活躍した。 相対性理論を5次元化して電磁気力も幾何学として表せるようにした「カルツァ・クライン理論」やエックス線のコンプトン散乱についての「クライン・仁科の公式」(日本人なら当然知っているべきだと教わったが、専門家でもなければ目にすることは滅多にないだろう)でも有名である。
     もう一人の著者であるヴァルター・ゴルドンはドイツ人なので、日本では「ゴードン」ではなく「ゴルドン」と呼ぶのが普通である。 彼はこの方程式以外ではそれほど目立ってはいないようだ。
    場の理論へのヒント
     この方程式は良く見ると「ローレンツゲージにおけるマクスウェル方程式」
    と非常に似ているのではないだろうか? 電流、電荷が存在しない真空中ではこの右辺は0になるが、クライン・ゴルドン方程式の中の質量 m が0だとしたら全く同じものではないか。 もともと、
    の関係式でも質量 m が0だとしたら電磁波のエネルギーと運動量の関係式になるのだから、このようなことになるのは当然と言えば当然なのだが、裏に何かつながりがありそうな予感がする。
     ここで電磁気学と量子力学との統一の可能性が見えて来る。 波動関数 を1粒子の存在確率として見るのではなく、電磁場と同じような「場」として扱ってやれるのではないだろうか? そして電磁場に適用したようなゲージ変換のようなことを粒子の場に対しても適用して色々といじりまわすことが出来るのではないだろうか。
     「量子力学」が「量子場の理論」へと発展して行くのはこのようにごく自然な成り行きなわけだ。 しかしそこへ行くためにはもう少し越えなくてはならない問題がある。 まずは手許の問題から片付けていくことにしよう。
     いや、このような順序を取るのは説明を分かり易くするためであって、歴史的には量子場の理論はすでにこの辺りから生まれ始めている。
    問題点
     シュレーディンガー方程式が導けたのなら、クライン・ゴルドン方程式を思いつくことは容易いのではない

    資料の原本内容( テキストデータ全体をみる )

    クライン・ゴルドン方程式
    相対論的に拡張したくなるのは当然だ。
    相対論的拡張
     シュレーディンガー方程式はエネルギーと運動量の関係式
    を元にして作られたのだった。 しかしこの式は、運動量が極めて小さい時 ( mc >> p ) の近似表現に過ぎないことが特殊相対論で明らかになっている。 つまり、より正確に成り立つ関係式は
    であるということだ。 (相対性理論のページ参照のこと)
     ではシュレーディンガー方程式を作った時と同じ処方をこの式に当てはめてやれば、宇宙の真理にもっと近付ける新しい方程式が出来上がるのではないだろうか。 やり方はとても簡単だった。 エネルギー E を で置き換えて、運動量 px を で置き換えてやればいいだけだ。 ただしこれらは演算子なので、波動関数 に作用する形にしてやる必要がある。
     ぬぬぬ・・・結構、面倒なことになってしまった。 ちょっとまとめてみよう。
     なんと、左辺にまとめた部分は相対性理論で出てきた「ダランベルシャン」と同じではないか。 そこでさらに次のようにまとめられる。
     こうして何だかすごくシンプルな美しい式が出来上がった。  この式を..

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。