1-73次元の波動

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    3次元の波動
    普通と違う説明をするのは非常に不安ではある。
    3次元に拡張
     ここまでは余計なことで頭を悩ませなくても済むように x 座標のみを考えた「1次元のシュレーディンガー方程式」を使ってきた。 しかし現実には3次元を考えないといけない。
     もちろん電子の運動が実質、直線上や平面内に制限されたと見なせるような状態も存在して、そういう場合には1次元や2次元の式を当てはめることになるのだが、それは特殊な場合だ。
     1次元を3次元に拡張するくらい大したことないと思うかも知れない。 確かに数式の上では項の数が増えるだけだ。 しかしイメージにはちょっとした飛躍があり、それを見落とすと誤解をしたままになる可能性がある。
    平面波
     3次元空間中を一定方向に伝わる波を考える。 それは例えば
    という形で表される。  x 座標が変化することで振幅が変化しつつ、y 座標が変化することでも振幅が変化するわけだから・・・などと考えて台所用スポンジにあるようなデコボコの形の波を思い浮かべてはいけない。 そのイメージは x 方向へ伝わる波と y 方向へ伝わる別々の波を掛け合わせたものであってこの式が表すものではない。
     正しくは、自転車置き場の屋根などに使われている波打ったスレートのようなものを思い浮かべるのが良い。 ある方向に向かって横並び一斉に伝わる波である。 しかしこのイメージは2次元の波でしかない。
     3次元中を伝わる波のイメージは図で表すのが難しいが、どうやったら正しく伝えられるだろうか? 無理やり別のもので例えてみよう。 
     まず無限に広がる平らで巨大な板を想像して欲しい。 この板の面をある方向に向けて、板全体をその方向に前後に一定の周期で揺らすと空気の振動が生じるだろう。 この場合は板が波源となって波が前後へ伝わっていくわけだが、その内の一方向へ進む波だけを考えたものが、先ほどの式が表す状況である。
     この振動は無限の後方から無限の前方まで続いているとする。 つまり本当は波源などはなくて、ある一定方向に伝わる波で全空間が満たされている状況なわけだ。 面に沿って横並び一斉に伝わるので「平面波」と呼ばれている。 もう少し学問的な表現をすれば、位相が等しい点を集めると多数の平面が一定間隔で平行に並ぶ状況になっているということだ。
     このイメージで説明すると、空気の振動が縦波だというので、この式が縦波を表しているかのような誤解が生じてしまうのではないかと心配している。 縦波か横波かは媒質がどちらへ振動するかで決まるものであって、式の形とは関係ない。  これから話したいのはド・ブロイ波についてであるが、ド・ブロイ波の振幅には方向がない。 何が振動しているのかも定かではない。 つまり、こういう場合には縦波だとか横波だとかは言えないのである。
    ド・ブロイ波
     波長と運動量の関係、振動数とエネルギーの関係を使えば、運動量 p、エネルギー E を持つ粒子のド・ブロイ波は、
    と書くことが出来る。 しかしこれは「一個の粒子」のイメージとは程遠いのではないだろうか。 粒子はある直線に沿って一直線に進むものだというイメージがある。 ところが先ほど考えたように、この波は無限の広がりを持って進むのである。 このギャップをどう埋めたらいいのだろう。 それは後で説明することにしよう。 とにかく量子力学的には一直線に進む粒子のイメージよりも、この波のイメージの方が正しいのである。
     運動量が確定している以上、粒子の位置については何も言えない。 強いて言うならば、粒子は全宇宙

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    3次元の波動
    普通と違う説明をするのは非常に不安ではある。
    3次元に拡張
     ここまでは余計なことで頭を悩ませなくても済むように x 座標のみを考えた「1次元のシュレーディンガー方程式」を使ってきた。 しかし現実には3次元を考えないといけない。
     もちろん電子の運動が実質、直線上や平面内に制限されたと見なせるような状態も存在して、そういう場合には1次元や2次元の式を当てはめることになるのだが、それは特殊な場合だ。
     1次元を3次元に拡張するくらい大したことないと思うかも知れない。 確かに数式の上では項の数が増えるだけだ。 しかしイメージにはちょっとした飛躍があり、それを見落とすと誤解をしたままになる可能性がある。
    平面波
     3次元空間中を一定方向に伝わる波を考える。 それは例えば
    という形で表される。  x 座標が変化することで振幅が変化しつつ、y 座標が変化することでも振幅が変化するわけだから・・・などと考えて台所用スポンジにあるようなデコボコの形の波を思い浮かべてはいけない。 そのイメージは x 方向へ伝わる波と y 方向へ伝わる別々の波を掛け合わせたものであってこの式が表すも..

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