3-5リーマン曲率

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    リーマン曲率
    今回がリーマン幾何学の山場だろう。
    曲がり具合を表す方法
     自分のいる空間が曲がっているかどうか判定するためには平行移動の概念を応用すればいい。
     例えば地球の表面でのことを考えてみよう。 まず赤道直下のある一点で、地面に北向きのベクトルを描く。 これをベクトル A としよう。 ベクトル A を赤道に沿って平行移動して地球の反対側にまで持って行ってもやはりこれも北向きのベクトルである。 これをベクトル B としよう。 ベクトル A と B を両方とも北極へ向けて平行移動したらどうなるか。 両者は北極点ではまったく正反対を向いたベクトルとなる。
     一つのベクトルを、同じスタート地点からそれぞれ別ルートで平行移動させて行って最終的に同じゴール地点にたどり着いた時、ベクトルの方向が食い違ってしまっているということが起きる。 地面が曲がっている場合にはそうなるのである。
     このことを別の表現をしても良い。 あるベクトルを平行移動させながら、ぐるりと一つの輪を描くようなコースで元の位置に戻ってくる時、そのベクトルは初めとは違う方向を向いてしまっている。 上の例で言えば、北極点を起点にして考えると分かり易い。 平らな地面では決してこんなことは起こらない。 よってこれを曲がり具合の度合いを表す数値「曲率」として採用したらどうだろうか。
     しかしこれだけではまだ不安があるだろう。 地面が曲がっているにも関わらず、あるコースを一周してきたらベクトルの方向が元と変わりなかった、なんて偶然は絶対に起こらないと言い切れるだろうか。 例えば、道筋の途中まではずれが大きくなっていくのだが、途中から反対方向にずれていて先ほどのずれを打ち消していくとしたらどうだろう。 またベクトルの方向が360°ずれてしまった場合には、ずれたかどうだか判断が付かないことになる。
     そのような不安を解消する方法がある。 曲率というだけあって、率を考えればいいのだ。
     概して、大きな輪を描くコースを移動すればその移動分だけ大きなずれが生じる傾向がある。 小さな輪を描いて移動すればずれは小さく抑えられるはずだ。 行き返りで同じコースを通ったならば輪の面積は0だし、ずれも0となる。 この考えに矛盾は無さそうだ。
     よってベクトルのずれの度合いを、輪を描いて一周するコースの面積で割ってやればいいのではなかろうか。 面積を無限小に近付けてやれば、「ある一点での曲がり具合」というものが求まるだろう。 これなら先ほど挙げた不安は解消だ。
     このような概念が本当に使えるかどうか確かめるべく、数式で表してみよう。
    数式表現
     まず、スタート地点 P での共変ベクトル Ai ( P ) を dxj だけ平行移動して、中間地点 Q まで持って行ってやろう。
     これをさらに dyn だけ平行移動して、次の点 R まで移動する。
     初めの式を2番目の式に代入してやる。
     ここで第2項目の Γmin ( Q ) だけが中間地点 Q での値となっていて扱いにくいので、次のように近似で表してやることにする。
     これを展開してまとめよう。 今後は (P) という表示は邪魔なだけなので書かないことにする。
     この最後の項は微小量が3次にもなっており、他の項に比べて小さ過ぎるので、今の内に捨ててしまうことにする。 それを言ったら、微小量が2次になっている項だって初めの項に比べて無視できるほど小さいわけだが、これは捨てない。 なぜなら、最初の3つの項はこの後の計算で消えてしまうので、2次の項を残

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    リーマン曲率
    今回がリーマン幾何学の山場だろう。
    曲がり具合を表す方法
     自分のいる空間が曲がっているかどうか判定するためには平行移動の概念を応用すればいい。
     例えば地球の表面でのことを考えてみよう。 まず赤道直下のある一点で、地面に北向きのベクトルを描く。 これをベクトル A としよう。 ベクトル A を赤道に沿って平行移動して地球の反対側にまで持って行ってもやはりこれも北向きのベクトルである。 これをベクトル B としよう。 ベクトル A と B を両方とも北極へ向けて平行移動したらどうなるか。 両者は北極点ではまったく正反対を向いたベクトルとなる。
     一つのベクトルを、同じスタート地点からそれぞれ別ルートで平行移動させて行って最終的に同じゴール地点にたどり着いた時、ベクトルの方向が食い違ってしまっているということが起きる。 地面が曲がっている場合にはそうなるのである。
     このことを別の表現をしても良い。 あるベクトルを平行移動させながら、ぐるりと一つの輪を描くようなコースで元の位置に戻ってくる時、そのベクトルは初めとは違う方向を向いてしまっている。 上の例で言えば、北極点..

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