1-14テンソル解析

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    テンソル解析
    とことんまで楽をしよう。
    省略記法
     座標変換の計算というのは似たような記号を沢山書き並べなくてはならないので非常に面倒くさい。 ちなみにこれは前回やった共変ベクトルの変換式だ。
     前回はイメージを描くことを重視したので、座標変換の規則を書く時にわざわざ x, y, z 成分についての3通りの式を並べて書いたが、解析力学でもやったようにベクトル q の成分を ( q1, q2, q3 ) のように添え字を使って区別してやり、さらにこれを qi のように表して「 i には 1 ~ 3 の数字が入ります」と決めておけば、式は一つ書くだけで十分だ。
     添え字 j を導入して Σ 記号を使えば、さらに簡略化して書くことが出来る。
     こうしておけば「i, j にはそれぞれ 0 ~ 3 の数字が入るとします」と言い換えるだけで話を4次元に拡張できて便利なわけだ。
     しかし、簡略化はもっと極端なところまで進む。 Σ 記号も書くのをやめてしまおうというのである。 「無茶な!!」と思うかも知れない。 しかしどうせ座標変換の計算(特に相対性理論)では、一つの項の中で同じ添え字の記号が2ヶ所以上使われている時は全ての成分について足し合わせることになるのだから、わざわざ Σ 記号を書かなくても雰囲気で判別が付くだろうというわけだ。
     このやり方はアインシュタインが始めたので「アインシュタインの省略」とか「アインシュタインの書き方」とか呼ばれている。 権威あるもののように聞こえるが、単なるサボりだ。 しかし慣れてしまえば結構便利である。 逆に Σ 記号が鬱陶しく思えるようになる。  いいか? 今後は一つの項の中に同じ添え字が二つ以上使われていたらその記号についての Σ 記号が省略されていると思え!
     さて最後にもう一つ、便利な習慣を説明しておこう。
     反変ベクトルの添え字は右上に書く習慣となっている。 共変ベクトルの成分は逆に、添え字を右下に書いて表すことになっている。 ここまでの解説で力や運動量のベクトルの添え字が右上に書かれていたのは、それらが反変ベクトルであることを表していたのだ。 こうしておけばそのベクトルが座標変換でどのような変換をするかが一目で分かるし、共変と反変を組み合わせて縮約を行おうとする時に間違えなくて済む。
     ここまでのことを総合してみよう。 前回やった反変ベクトル ai と共変ベクトル bi の変換則は、それぞれ、
    と書くだけで表せてしまう。 ここで偏微分の中の座標 x の添え字も右上に書いてあることに注意しよう。 座標は反変ベクトルであるのでこのように書き方を徹底するのである。  これらのベクトル ai と bi の縮約を計算した結果、スカラー量 c になるということを表すには、
    と書くだけでよい。 くどいようだが、本当はここに Σi 記号が省略されていることを忘れてはいけない。
     前回やった内容はたったこれだけの式で全て言い表されてしまった。
    反変テンソル
     記号を省略したお陰で、より複雑なことも簡単に表せるようになった。 その効果を実感してもらうことを兼ねて、ここでテンソルの説明もしてしまおう。 そんなに難しい話ではないので身構える必要は全くない。
     ベクトルの成分は添字が1つあれば表現できた。 これを発展させて、添え字が2つで表される量 aij を考えよう。
     ベクトルは横一列に並べて一度に表せたが、これは縦横の行列で表すのが一番分かりやすいだろうと思う。 しかし場所を食うのでここでわざわざそんな書き

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    テンソル解析
    とことんまで楽をしよう。
    省略記法
     座標変換の計算というのは似たような記号を沢山書き並べなくてはならないので非常に面倒くさい。 ちなみにこれは前回やった共変ベクトルの変換式だ。
     前回はイメージを描くことを重視したので、座標変換の規則を書く時にわざわざ x, y, z 成分についての3通りの式を並べて書いたが、解析力学でもやったようにベクトル q の成分を ( q1, q2, q3 ) のように添え字を使って区別してやり、さらにこれを qi のように表して「 i には 1 ~ 3 の数字が入ります」と決めておけば、式は一つ書くだけで十分だ。
     添え字 j を導入して Σ 記号を使えば、さらに簡略化して書くことが出来る。
     こうしておけば「i, j にはそれぞれ 0 ~ 3 の数字が入るとします」と言い換えるだけで話を4次元に拡張できて便利なわけだ。
     しかし、簡略化はもっと極端なところまで進む。 Σ 記号も書くのをやめてしまおうというのである。 「無茶な!!」と思うかも知れない。 しかしどうせ座標変換の計算(特に相対性理論)では、一つの項の中で同じ添え字の記号が..

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