1-1座標変換

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    座標変換
    そんな過度な憧れを持つような用語ではないのだよ・・・。
     科学に憧れている段階の初心者にとっては、「座標変換」という言葉が非常にかっこいいものだと感じられるらしい。 そういう人が「座標変換により力が生じる」などと聞けばもはやSFの世界の話と区別が付かなくなるのだろう。
     今回の記事ではそのような幻想を簡単に打ち砕いて見せるのが目的である。
    デカルト座標
     我々は物体の位置を座標で測る。 どこかに基準点を決めて、その位置を 0 とする。 これを「原点」と呼ぶ。 そして、原点から、縦、横、高さの方向に線を伸ばしてやり、その線の上に原点からの距離を測る目盛りを書く。
     真っ直ぐな線ばかりで空間を埋め尽くしてやれば、ジャングルジムのようになるだろう。 空間には目盛りを振った無数の細い線が縦横無尽に引かれているのだと想像して欲しい。 慣れてくればそんなに多くの線を書かなくてもイメージできるようになるので、普通は、原点を通る3つの線にまで省略する。 このようにして、縦に幾つ、横に幾つ、高さが幾つという、 3つの数字の組み合わせによって、物体の位置を決める事が出来る。
     これを「デカルト座標」または「直交直線座標」と呼ぶ。 哲学者デカルトがベッドに横になっていたときに、クモが糸を垂らして空中を移動しているのを見て思いついたやり方であるという逸話がある。
     デカルトはフランス人だが、英語での綴りは「Des Cartes」なので、英語圏ではデカルト座標の事を「Cartesian 座標」と呼ぶ。 そのため、海外留学経験の長い大学の先生などは、デカルト座標のことを「カーテシャン」と呼ぶことが割と多い。 大学に入学したばかりの学生たちは「デカルト」と「カーテシャン」が同じことを意味しているのだということに徐々に気付いて行くのである。
    その他の座標
     さて、空間に線を引いて位置を決めるやり方は、「デカルト座標」だけではない。 横軸に対して、縦軸を斜めに引いてもいい。 これを「斜交直線座標」と呼ぶ。 おかしなやり方だと思うかも知れないが、そんなに珍しいものではなく、まぁ、近い内に、普通に出てくるだろうと予告しておく。
     他にも、原点からの直線距離と、原点から見たある方向からどれくらいズレているかを角度で表す「極座標」というやり方もある。 極座標は、平面の場合には、原点を中心に同心円を幾つも描き、また、原点から放射状に直線を幾つも引く事で、角度と距離を知るための補助に出来る。 この無数の円と直線は直交するだろう。 よって、極座標は「直交曲線座標」の一種だと言える。
     直交しない曲線座標もあって、「楕円座標」なんかがそうだ。 このようにして、座標と言っても色々な方法が採用できるわけだ。 場合によっては特殊な座標を選んだ方が便利になる事もあるのだが、通常の場合、最も簡単なのはやはりデカルト座標であろう。
     ところで、面上の一点を示すためには 2 つの数字の組み合わせが必要であるし、空間内の一点を特定するためには 3 つの数字の組み合わせが必要になる。 どんな座標を使って表しても、このことは変わらない。 「当たり前」だと思うことほど説明が難しいものなので、このことについては私は説明を省略させてもらうが、実は大事なことである。 平面は 2 次元だとか、空間は 3 次元だとか言うのは、この組み合わせの要素の個数のことを言っているのである。
    座標変換の意味
     このように座標の描き方にも多数のやり方があるとすると、ある人が「ある一点」を指し示すためにある数字の組み

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    座標変換
    そんな過度な憧れを持つような用語ではないのだよ・・・。
     科学に憧れている段階の初心者にとっては、「座標変換」という言葉が非常にかっこいいものだと感じられるらしい。 そういう人が「座標変換により力が生じる」などと聞けばもはやSFの世界の話と区別が付かなくなるのだろう。
     今回の記事ではそのような幻想を簡単に打ち砕いて見せるのが目的である。
    デカルト座標
     我々は物体の位置を座標で測る。 どこかに基準点を決めて、その位置を 0 とする。 これを「原点」と呼ぶ。 そして、原点から、縦、横、高さの方向に線を伸ばしてやり、その線の上に原点からの距離を測る目盛りを書く。
     真っ直ぐな線ばかりで空間を埋め尽くしてやれば、ジャングルジムのようになるだろう。 空間には目盛りを振った無数の細い線が縦横無尽に引かれているのだと想像して欲しい。 慣れてくればそんなに多くの線を書かなくてもイメージできるようになるので、普通は、原点を通る3つの線にまで省略する。 このようにして、縦に幾つ、横に幾つ、高さが幾つという、 3つの数字の組み合わせによって、物体の位置を決める事が出来る。
     これを「デカ..

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