2-4これは基本法則ではない : テキストデータ

これは基本法則ではない
エネルギー保存則は「ニュートンの運動方程式」から導ける!
まずは簡単な説明から
 高校で暗記させられる有名な公式がある。
 この式が何を意味するのか解釈を与えるのは難しいが、高校程度の単純な問題を解くには憶えているととても便利ではある。 これを見ていて何か気付かないだろうか?  ・・・と言われても困るかも知れない。 私も長い間この公式を使っていたが、この歳になるまで気付かないでいたのだから。 考える必要がなかったのだから仕方がない。  この式の両辺に (1/2)m をかけてみたらどうだろう?
 左辺は運動エネルギーの変化を表している。 右辺はどうだろうか? 見慣れた形にするためには a を重力加速度 -g に直して、S を高さ h に直せばいい。
 これで分かっただろう。 右辺は位置エ ネルギーになっている。 これは運動エネルギーの変化が位置エネルギーの変化に等しいことを表している。 v0は初速度なので、言ってみれば定数である。 そこで、
と表現することも出来る。 これはあからさまに「力学的エネルギー保存則」ではないか。
 初めの公式からなぜそんなものが導かれてくるのだろう。 エネルギーが保存する秘密がこの式の中に隠されていたというのか。 そもそもこの公式はどうやって導かれるかというと、
というこれまた有名な2つの公式から t を消去したものである。 すると、この何でもない2つの式の中にエネルギー保存の秘密があるとでも言うのだろうか。  1つ目の式は、加速度が一定なら時間に比例して速度が増加します、という当たり前のことを言っているだけである。 また2つ目の式は、加速しない 付かない人が多いのではないだろうか?
 さて、エネルギー保存の式をもっと一般的な形で導けないだろうか? 力が一定だと限定しないような状況についても表してみたいところだ。 次にそれを計算してみよう。
力学的エネルギー保存則・上級編
 次に行う計算は、高校で少々微積分が得意な人であっても初めは面食らうかも知れない。 だからあまり気にしないで、こんなやり方もあるのだな、と軽く眺めてもらえればいいと思う。
 まず、ニュートンの運動方程式の両辺に dx をかける。
 この右辺は、微小距離 dx だけ移動する間に行われる微小仕事を意味している。 左辺については次のように少し細工してやる。
 これはさらに次のように書き直せる。 逆算してやれば変形の意味が分かるだろう。
 左辺の dx/dt を v に書き直してやれば