物上代位と相殺

閲覧数1,807
ダウンロード数3
履歴確認

    • ページ数 : 3ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    物上代位と相殺
    1、賃料債権への物上代位について
     XはA所有の甲土地および乙建物に、Aに対する貸付債権を被担保債権とする抵当権を設定し、登記を経由したが、Aが債務不履行に陥ったため、抵当権に基づく物上代位(民法372条、304条)としてAのYに対する

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    物上代位と相殺
    1、賃料債権への物上代位について
     XはA所有の甲土地および乙建物に、Aに対する貸付債権を被担保債権とする抵当権を設定し、登記を経由したが、Aが債務不履行に陥ったため、抵当権に基づく物上代位(民法372条、304条)としてAのYに対する賃料債権を差押えた。Dによる差押えがあったことからAY間の合意の第2項に該当し、第3項を援用してYは4・5・6月分の合計1800万円の未払い賃料があると考えられる。
     そこでまず、賃料債権に対して物上代位が認められるだろうか。これは372条によって準用される304条で当然に認められる。抵当権は抵当権設定者に抵当不動産の使用・収益を許すことで、抵当権設定者の債務返済と抵当権者の債権の実現を容易化する目的があるが、賃料債権を差し押さえられるとその意義が失われるかのようにみえる。しかし、賃料は抵当不動産の交換価値をなし崩し的に実現するものであり、また、抵当不動産を競売にかけるよりも賃料から優先的に弁済を受けたほうが安定的で簡易であるから、賃料債権への物上代位は認められる。
    2、抵当権者と一般債権者の関係
    次に、Xが抵当権に基づく物上代位として差...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。