精神保健福祉論Ⅱ-3

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    「精神障害者を巡る各法律の中で『当時者家族』の置かれた立場がどのように変遷したか、家族はどのような責任と社会的役割を担っていたかについて」
     精神障害者に関する近代日本の最初の法律は1900年精神病者監護法であった。この法律は治安を第一義とした社会防衛思想によるもので、精神病者の「私宅監置」を法律に位置づけたものである。その内容は①四親等内の親族を監護義務者として順位を定め、②警察署を経由して私宅・病院などへの監置の許可を受ける、③監護義務者でなければ監置することができない、④監護義務者がいないか、いても義務を履行できない場合は市区町村長が監護義務を負う、⑤費用は被監護者・扶養義務者が負担することとなっていた。当時、精神病院はいくつかあったが数は少なく大きく増えることもなかった。入院できる患者は裕福な人たちが多く、貧しい人たちは放置されるか、座敷牢に入れられるしかなかった。こうして私宅監置はだんだん増え、しかもその状況は悲惨なものであった。

     精神障害者にとって家族はもっとも身近な存在である。家族会という存在にもみられるように、発病によって当事者能力が希薄化されている精神障害者のさま...

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