作家作品研究上代課題3

閲覧数1,505
ダウンロード数1
履歴確認

    • ページ数 : 7ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    『日本書紀』記述から、有間皇子の変についてみてみたい。ことのきっかけは斉明天皇が牟髏の湯に行幸に出、その留守官を任された蘇我赤兄の讒言による。赤兄は皇子に大きな倉を建て民衆の財産を集めた。莫大な費用を使い長い水路を造った。船で石を運び丘を造った。という三点を天皇の失政として皇子に語った。すると皇子は赤兄が自分に味方してくれると思い、我が人生で始めて兵を用いるときがきた。と答えている。皇子はこの時点で謀反を決意したことになる。少し判断が早過ぎないだろうか。翌々日に、赤兄の家を訪ね楼で話合いをするのであるが、決意表明はその時でもよかったはずである。十九歳だったとはいえ、聡明であったと評される皇子にしては安直すぎるようである。そしてその夜に赤兄に裏切られ、自邸で寝ているところを捕らえられ、行幸先の牟髏の湯に送られる。そこで、中大兄皇子の問いに対し皇子は、天と赤兄だけが知っている。自分は何も知らない。と答えている。中大兄皇子は皇子を送り返すが、途中丹比小沢連国襲という人物に皇子を殺害させてしまう。その他にも処分された人々がいたが、赤兄に対する処罰は記載されていない。おそらく無罪とされたのであろ...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。