「魔女狩り」を読んで

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    「魔女狩り」
     「魔女狩り」と聞いて一番に頭に浮かんだのが数年前に見た映画『ジャンヌ・ダルク』で主人公のジャンヌが火焙りにされるシーンであった。フランスの英雄だった少女が一転して異端者とされ処刑されてしまう。処刑方法も然ることながら、捕らわれたジャンヌを待ち受ける数々の暴力。目を背けたくなる場面が多々あった。厳密に言うとこの時期には「新しい魔女概念」というものが完成していなかったため、この裁判は魔女裁判ではなく異端審問であったのだが、自分の中に「魔女狩り」「魔女裁判」のイメージがこの時出来上がった。しかし、本書を読んで自分のイメージより遥かに残虐な拷問が行われ、罪もない多くの人々が処刑されている事を知った。魔女狩りというものがここまで酷いものだと想像していなかったので、衝撃を受けたが、私達は現代に生きる者として過去の事実や過ちを知らなければならないと思う。遠い昔の異国の地で起きた出来事であるが、「本当の魔女狩り」を学ぶことで宗教・裁判については勿論の事、人間の心の闇に関しても少し理解できたように思う。今回は「裁判のやり方」と「魔女狩りを煽り立てた人々」を中心に魔女狩りに対する考えをまと...

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