老人と海

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    老人と海
    本書『老人と海』の具体的内容の解釈から論を展開する以前の枕、換言すれば前提として本テーマに据えられている「敗北」について、個人的な考察を試みたいと思う。
    私たちを取り巻く社会では、「敗北」はロマンティシズムと結びつく傾向が強い様に思える。その状態に行き着くには勿論ながらに過程が存在する。教育界を一例に挙げれば、1980年代に台頭した偏差値至上主義がある。60年代のベビーブーム期に誕生した子女が中学・高校・大学受験をする際の合格ライン基準になるのが「偏差値」であるが、この数字評価主義は学生のみならず、彼らより上の世代にも大いに隆盛を極めた。しかしながら、その人間性を極度に無視した競争原理は不登校、引きこもり、校内暴力、出社拒否、と現代にも通じる所のある様々な社会問題を生んだ。その個人と社会の間に生じた軋轢の反省から、21世紀初頭は「ゆとり教育」に代表される個性重視の絶対評価教育に教育理念がシフトしていく。それに併せ「闘争」という概念も、それ存在自体がまるで忌み語であるかの如く人々に避けられ、それを行うのはスマートではないといった風潮が生まれていった。そこから派生して「結果を求め...

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