人間の欠陥からみるオセロウの悲劇性

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    人間の欠陥からみるオセロウの悲劇性
    四大悲劇のほかの作品と違い、人間の作為的な面がみられるオセロウでは、悲劇性に「人間の欠陥」が深く関係してくる。おもに「嫉妬」「疑念」「コンプレックス」「憎悪」という面からこれを考察してみたい。
    イアーゴの策略により物語全体が悲劇に向かったように初めは感じられたが、根本的に物語に悲劇性を帯びさせているのは人間があらかじめ持っている欠陥(負の感情)のように感じられる。オセロウは自分がムーアであることに対してコンプレックスを持っており、キャシオウに対する嫉妬の感情もデズデモーナに対する疑念の感情も(イアーゴが駆り立てたとはいえ)このコンプレックスに由来する。そして最終的にデズデモーナを殺害するにいたった憎悪にまで発展することとなった。
    ここで、この物語を悲劇へと導いた(オセロウを憎悪へと導いた)感情として挙げられる、嫉妬、疑念、コンプレックスについて詳しく考察してみたいと思う。ここでは嫉妬は「他の男性に向けての嫉妬」、疑念は「周りへの不信感からの疑念」、コンプレックスは「自己の醜さを認識するがゆえのコンプレックス」と捉えることができる。
    嫉妬
    嫉妬は正確に...

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