教育相談の研究

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    内容説明

    現代の「教師に求められる資質とは何か」について
    まとめなさい。

     1996年(平成8)年、中央教育審議会は、「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」を発表したが、そのなかで、これから求められる教員の資質・能力について次のように述べている。
     あらゆる教育の問題は教師の問題に帰着するといわれるように、子どもたちに直接接し、指導に当たる教員には、優れた人材を確保しなければならない。子どもたちに「生きる力」をはぐくむこれからの学校教育を実現するためには、教員の資質・能力の向上、また学校教育の基調の転換に向けた意識改革が欠かせない。
     教師に強く要請される「生きる力」をはぐくむ学校教育を展開するための豊かな人間性と専門的な知識・技術や幅広い教養を基盤とする実践的な指導力を培うためには、教員の養成、採用、研修の段階を通じ、一層の充実を図っていく必要がある。
    教員に求められる資質・能力については、教員養成や研修を通じて、教科指導や生徒指導、学級経営などの実践的指導力の育成を一層重視することが必要であり、特にいじめや登校拒否などの深刻な状況を踏まえるとき教員一人一人が子どもの心を理解し、その悩みを受け止めようとする態度を身に付けることはきわめて重要である。
    教員養成については、

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    学校カウンセリングの意義、方法および今後の課題に
    ついて述べなさい。
     カウンセリングとは悩みや相談を聴き、どう対応するかを考え、最終的にはその悩みを解消するように働きかけることである。神経症(ノイローゼ)などに対するカウンセリングでは特に精神分析的カウンセリング[精神分析により無意識を意識化することで原因を明らかにし、悩みを解決する方法]が行われるが、これは自己(自我)が完成された大人の場合であり、自我の発展途上にある子どもの場合は方法は当然異なる。
    子ども(児童・生徒)に対するカウンセリングは発達援助的カウンセリングと呼ばれ、症状や病気を治すことが目的ではなく、子どもの人格(心理構造)がバランスよく発達できるよう援助することが目標である。それゆえ、学校カウンセリングといえば、多くの場合、この発達援助的カウンセリングをさす場合が多い。
    では、学校カウンセリングとはどういう意味であろうか。「学校で行われるカウンセリング」というように理解できるが、それは「誰が」行うのか。
    教師が行うとなると、授業をして成績をつけ、クラスを運営し、さまざまな指導を行い、統制、管理しつつ、その一方でカウンセ...