火山灰と人間

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    火山灰と人間

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    火山灰が及ぼす影響は,健康影響や水環境への影響などのローカルな規模から,航空機への影響のようなグローバルな規模まで及んでいる。火山灰が噴火という特殊な環境で生み出されること,その組成がマグマや火山を形成する岩石の組成に依存することから,火山灰の影響に関する知見は各論的で不明瞭な部分が多い。一方,火山灰の特殊な物性は,工業材料をはじめとして,様々な形で利用されている。自然災害から資源まで火山灰と人間は密接に関わっているといえるだろう。このレポートでは、その火山灰と人間の関わりについて、既往の研究や過去の事例を基にまとめた。

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    火山灰と人間
    1. はじめに
     2010年3月20日にアイスランドのエイヤフィヤトラヨークトル(Eyjallajökull)火山が187年ぶりに噴火した[1, 2]。この噴火により,ヨーロッパの多くの空港が閉鎖に追い込まれるなど,世界中に様々な影響が及んでいる。今回のレビューでは火山活動,中でも火山灰に焦点を当てた調査を行った。
    2. 火山灰とは何か[3]
    2.1 噴火のメカニズム
     地下において溶融状態にある岩石物質をマグマという。マグマには水蒸気,二酸化
    Fig. 1. Location of Eyjallajökull in Iceland [1].
    硫黄,硫化水素などの揮発成分も含まれている。何らかの原因でマグマが地下深部から押し上げられて上昇すると,圧力の低下により溶解度が低下した揮発成分が気化してマグマ内に気泡が生成する。気泡の生成によりマグマの密度が小さくなると,マグマはさらに上昇して火山の山頂や火口,山麓にできた亀裂から溶岩(マグマの地表での呼称)として噴出する。これが噴火と呼ばれる現象である。
    2.2 火山灰の定義
     火山活動により噴出され地表に堆積した固体物質は総称..

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