薬理学Ⅱ試験範囲 第86回~第95回

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    薬理学Ⅱ定期試験範囲 第86回~第95回
    第86回
    問121 次の薬理作用・現象-薬物の対応のうち、正しいものの組合せはどれか。  
      薬理作用・現象  ―――    薬物 a ノルエピネフリンに対しsupersensitivity(感作)を起こす。  ――― レセルピン○ b 昇圧反応は、反復静注により急激なdesensitization(脱感作)を起こす。  ――― 塩酸フェニレフリン× 解: 昇圧反応は、反復静注により急激なdesensitizationを起こす。(=タキフィラキシー)  ――― チラミン etc c 臭化ベクロニウムと併用した場合、potentiation(増強)を起こす。  ――― メチル硫酸ネオスチグミン× 解: スキサメトニウムと併用した場合、potentiationを起こす。  ――― メチル硫酸ネオスチグミン d 急激な投与中止によりrebound phenomenon(リバウンド現象)を起こす。  ――― プレドニゾロン○ e Delayed action(遅延作用)を示す。  ――― ワルファリンカリウム○
    問122 次の構造式をもつ薬物(ア~エ)について、記述a~dとの対応で正しい組合せはどれか。
    構造式 薬物名 特徴 ア ドパミン 神経伝達物質である。 イ エフェドリン モノアミン酸化酵素とカテコール-O-メチル転移酵素のいずれによっても不活性化されない。 ウ チラミン 間接型アドレナリン作動薬である。 エ イソプレナリン α-アドレナリン作用はほとんどもたず、強力なβ-アドレナリン作用を発現する。
    問123 局所麻酔薬に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。  a 基本的にはNa+チャネル遮断薬である。○  b 一般に太い神経の伝導を早く抑制する。×
    解:一般に細い神経の伝導を早く抑制する。
     c 高血圧症や糖尿病の患者では、エピネフリン添加の局所麻酔薬(脊椎麻酔用は除く)は禁忌である。○  d 組織のpHによって効力が影響される。○  e 中枢作用として痙れんや振戦が現れたら、塩化スキサメトニウムの点滴で処置する。×
    解:中枢作用として痙れんや振戦が現れたら、ジアゼパムやチオペンタールで処置する。
    問127 薬物―薬理作用―適応の対応のうち、正しいものの組合せはどれか。
    薬物 薬理作用 適応 a ロキソプロフェンナトリウム --- シクロオキシゲナーゼ阻害 --- 消炎・鎮痛○ b 塩酸グラニセトロン --- ドパミンD2受容体遮断× --- 抗悪性腫瘍薬による悪心・嘔吐 解: 塩酸グラニセトロン --- セロトニン5-HT3受容体遮断 --- 抗悪性腫瘍薬による悪心・嘔吐 c ロサルタンカリウム --- アンギオテンシンⅡ受容体遮断 --- 高血圧症○ d 塩酸エピナスチン --- ヒスタミンH1受容体遮断 --- アレルギー性鼻炎○ e アルプロスタジルアルファデックス --- トロンボキサンA2受容体刺激× --- 皮膚潰瘍 解: アルプロスタジルアルファデックス --- プロスタグランジン解:E1薬 --- 四肢潰瘍
    問128 抗アレルギー薬に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。  a フマル酸ケトチフェンは、好酸球からのヒスタミンの遊離を特異的に抑制するので、気管支ぜん息に有効である。×
    解:フマル酸ケトチフェンは、肥満細胞からのヒスタミンの遊離を特異的に抑制するので、気管支ぜん息に有効である。
     b プランルカスト水和物は、ロイコトリエン受容体を遮断することによって、じん麻疹に著効を示す。×
    解:プランルカスト水和物は、ロイコトリエン受容体を遮断することによって、気管支喘息に著効を示す。
     c 塩酸オザグレルは、トロンボキサン合成酵素を阻害することにより、気道過敏性を抑制する。○  d トシル酸スプラタストは、インターロイキン-1と腫瘍壊死因子 (TNF) の産生を強力に阻害するので、アナフィラキシーショックに用いられる。×
    解:トシル酸スプラタストは、ヘルパーT細胞からのインターロイキン4(IL-4)、IL-5の産生抑制を介してので、Ⅰ型アレルギーに用いられる。
     e プロピオン酸ベクロメタゾンやプロピオン酸フルチカゾンの鼻腔内噴霧は、アレルギー性鼻炎に有効である。○
    問129 慢性心不全に対するアンギオテンシン変換酵素阻害薬マレイン酸エナラプリルの作用機序のうち、正しいものの組合せはどれか。  a アルドステロン分泌亢進×  b 末梢血管抵抗の減少○  c 交感神経からのノルエピネフリン遊離促進×  d 心筋肥大の抑制○
    問130 抗不整脈薬に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。  b アドレナリンβ受容体遮断薬の抗不整脈作用に、膜安定化作用は必須である。×
    解:アドレナリンβ受容体遮断薬の抗不整脈作用に、膜安定化作用は必須ではない。
    問131 抗高血圧薬の降圧に伴う代償性反応(心拍数増加又は体内水分貯留)に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。  a 塩酸ヒドララジンは、塩酸ジルチアゼムより代償性反応が強い。○  b 代償性反応の一部は利尿薬で抑制される。○  c 代償性反応の一部は、アドレナリンβ1受容体遮断薬で抑制される。○  d アンギオテンシン変換酵素阻害薬の代償性反応は強い。×
    解:アンギオテンシン変換酵素阻害薬の代償性反応は弱い。
     e 塩酸プラゾシンの代償性頻脈は、メシル酸フェントラミンに比べ著しい。×
    解:塩酸プラゾシンの代償性頻脈は、メシル酸フェントラミンに比べて弱い。
    問134  e 塩酸ラニチジンは、ヒスタミンH2受容体遮断作用による強力な胃酸分泌抑制作用と、ペプシン分泌抑制作用を持っている。○
    問135 消化器系機能障害に用いられる薬物に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。  a クエン酸モサプリドは、消化管内在神経叢のセロトニン5-HT4受容体を刺激して、アセチルコリンの遊離を抑制して消化管機能を低下させる。×
    解:クエン酸モサプリドは、消化管内在神経叢のセロトニン5-HT4受容体を刺激して、アセチルコリンの遊離を亢進して消化管機能を促進させる。
    問136 子宮に作用する薬物に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。  a 塩酸ピペリドレートは、アドレナリンα2受容体遮断薬であり、子宮弛緩薬として用いられる。×
    解:塩酸ピペリドレートは、合成抗ムスカリン薬であり、鎮けい薬・流早産予防薬として用いられる。
     b マレイン酸エルゴメトリンは、子宮収縮作用を有し、分娩後の弛緩出血に使用される。○  c オキシトシンは、下垂体前葉ホルモンであり、子宮収縮作用を有する。×
    解:オキシトシンは、下垂体後葉ホルモンであり、子宮収縮作用を有する。
     d ジノプロストは妊娠子宮を収縮させる。○  e 塩酸リトドリンは、アドレナリンβ2受容体刺激薬であり、切迫早産の際に用いられる。○
    問138 抗血液凝固薬及び抗血栓薬に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
     b アスピリンは、血小板シクロオキシゲナーゼを阻害して血栓形成を防止する。○
    問139 感覚器系障害治療薬に関する記述のうち、正しいものはどれか。
    4 硝酸ナファゾリンは、血管のアドレナリンα1受容体を遮断して、鼻閉に対してすみやかに症状を改善する。×
    解:硝酸ナファゾリンは、血管のアドレナリンα1受容体を刺激して、鼻閉に対してすみやかに症状を改善する。
    問142 痛風治療薬に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。  a コルヒチンは、局所組織への好中球の遊走を抑制する。○  b アロプリノールは、キサンチン酸化酵素を活性化し、尿酸生合成を抑制する。×
    解:アロプリノールは、キサンチン酸化酵素を阻害し、尿酸生合成を抑制する。
     c プロベネシドは、尿細管の有機陰イオントランスポーターを尿酸と競合することにより、尿酸の再吸収を抑制する。○  d ベンズブロマロンは、尿細管における尿酸の再吸収を特異的に阻害するが、尿細管分泌は阻害しない。○  e ブコロームには、抗炎症・抗リウマチ作用以外に尿酸排泄作用がある。○
    第87回
    問122  次の薬物――影響を受ける酵素――適応症の対応のうち,正しいものの組合せはどれか。  
    薬物 影響を受ける酵素 適応症 a 臭化ピリドスチグミン ―― コリンエステラーゼ ―― 筋ジストロフィー× 解: 臭化ピリドスチグミン ―― コリンエステラーゼ ―― 重症筋無力症 b ランソプラゾール ―― H+,K+-ATPase ―― 十二指腸潰瘍○ c アロプリノール ―― キサンチンオキシダーゼ ―― 痛風○ d カンデサルタンシレキセチル ―― ホスホジエステラーゼ× ―― 緑内障× 解: カンデサルタンシレキセチル ―― アンギオテンシンⅡ受容体拮抗 ―― 高血圧症 e 塩酸オザグレル ―― トロンボキサン合成酵素 ―― 高血圧症× 解: 塩酸オザグレル ―― トロンボキサン合成酵素 ―― 気管支喘息
    問123  下記のグラフは,作動薬の摘出平滑筋あるいは心臓に対する作用と他の薬物による拮抗関係の用量―反応曲線を示している。各グラフの正誤について,正しい組合せはどれか。 ただし,記載した遮断薬の濃度は各薬物の至適濃度と考えるものとする。  a モルモット回腸  b イヌ腸間膜動脈(内皮細胞あり)  c モルモット心臓  d ラット大動脈(内皮細胞あり)        a b c d...

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