評『気狂いピエロ」

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    資料紹介

    ゴダールは幼少より古典を好んだ。彼が文学と自分の関係について語った箇所を以下に引用する。
    ―でも結局のところ、文学はあなたに何をもたらしたのでしょう?
    ゴダール より実験的な思考方法だ。映画作家は目と耳で考え、画家は手で考える。そして文学は心の拠りどころだ。文学はぼくの世界観を深めてくれた。本はぼくに、生きている人たちが語ってくれなかったことを語ってくれた。文学は世界を調査したわけだ。この意味で、文学はぼくに芸術的倫理についての教訓を与えてくれた。ぼくは文学にこれを、倫理的意識を負うている。文学はひとつの言葉、国家なり政府なりの言葉と敵対する言葉だ。党派じゃなく、人間一人一人の言葉なんだ。…(1)
    この発言から、文学が彼の実験的な作風を育む一助になったことが分かる。そして文学を、既存の秩序に対抗する言葉と見てもいる。このことから、作中の人物が盛んに読書をする描写には、彼らが独自の言葉や思想を持った、主体的な人間ということを示す、ゴダールが込めた黙示があるのではないだろうか。

    資料の原本内容( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    ≪『気狂いピエロ』 の書物≫
    ヌーヴェルヴァーグの旗手ゴダールの作品の登場人物はよく本を読み、持ち歩く。その中でも、特に書物が登場する『気狂いピエロ』を取り上げる。
    Ⅰ.『気狂いピエロ』 
    原作:ライオネル・ホワイト撮影:ラウル・クタール音楽:アントワーヌ・デュアメル出演:ジャン=ポール・ベルモンド/アンナ・カレーヌ/サミュエル・フラー/レイモン・ドヴォス
    Pierrot le fou1965 フランス映画カラー 110mins. テクニスコープ製作:ジョルジュ・ド・ボールガール/ディノ・デ・ラウレンティス監督:ジャン=リュック・ゴダール
    脚本:ジャン=リュック・ゴダール
    Ⅱ.作品紹介
    ブルジョワ暮らしに飽き飽きしたフェルディナン・グリフォンはかつての恋人マリアンヌ・ルノワールと偶然再会し、衝動的に殺人に手を染める。ここから二人の喜劇的な逃亡生活が始まる。マリアンヌの裏切りや犯罪者たちとの遭遇の果て、フェルディナンは、あだ名「ピエロ」に相応しい最期を迎える。本作品の大ヒットによりヌーヴェルヴァーグの他の監督と一線を画した。
    Ⅲ.登場する書物
    1.冒頭でフェルディナンが浴槽で読む エリ・..

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