日大通信、民法Ⅱ分冊、復帰的物権変動原稿、取り消しと登記の関係

閲覧数2,163
ダウンロード数0
履歴確認

    • ページ数 : 10ページ
    • 会員1,980円 | 非会員2,376円

    資料紹介

    24年度日大通信教育学部の合格レポートです。科目は民法Ⅱ。分冊1です。「法律行為の取消しと登記の関係について説明せよ」
    参考文献:コンメンタール民法 総則・物権・債権、p333、日本評論社、1986.4.15
    物権法第3版 理論と実際の体系2、船越隆司、p88、尚学社、2004.4.10
    民法 総則・物権第5版、山野日章夫、p129、有斐閣アルマ、2012.2.25
    基本講座民法Ⅰ物権、平井一雄他、p244、信山社、2011.1028
    基本民法Ⅰ総則物権第3版、大村敦志、p211、有斐閣、平成19.4.20
    民法入門第6版、川井健、p89、有斐閣、2007.12.25

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    1 初めに

     取消された法律行為は遡及的に無効として取り扱われる(民法121条)。

    取消しと登記の問題を考えるに際して、法律行為は取り消されるとその効果として遡及効があり、最初からなかったことになるが、不動産の売買契約が取り消されたような場合にあっては、無権利者となった者から転売された第三者との関係が問題になる。

    つまり、法律行為に基づきAからBに不動産とその登記を移転し、かつ、当該不動産をBからCに譲渡した場合において、Aの法律行為に対して取消しが行われた事例を考える。この場合の取消の遡及的無効の効力の取り扱いが問題となる。 

    3 物権変動

     民法第176条は物権変動の原因について意思主義を採用している。つまり物権変動を生じるには意思表示のみで足り、登記や占有などのなんらかの形式も表象も必要としていない。不動産売買契約の場合で、債権行為である売買契約することと区別して、物権行為である不動産の所有権を移転する合意も必要か、について判例・通説は物権行為の独自性を認めず、売買契約の効果として物権変動も生じるとしている。

     ゆえに、物権変動の時期は、有効な契約が成立した時点である...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。