関連共同性の程度

閲覧数1,631
ダウンロード数0
履歴確認

    • ページ数 : 12ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    2012年度課題レポート、民法4(債権各論)のものです。

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    題:関連共同性の程度

             序

     数人の者が共同の不法行為によって他人に損害を与えた場合生じた損害全額について共同者全員が連帯して責任を負うとするのが狭義の共同不法行為である(719条1項前段)。この趣旨は被害者の保護を図る点にある。

     この点、その成立要件として各自の行為の関連共同性が求められるところ、その程度が問題となる。

    第一章:客観的関連共同説

     まず、判例(1)・通説の見解は、各人の共同行為について客観的に関連共同していれば足りると解している(2)。

     蓋し、①719条1項前段の趣旨は共同不法行為者に連帯責任を課すことによって被害者の保護を図る点にあるところ、成立を容易にし被害者の救済に厚くしなければ本条の意義が滅失するからである。また、②719条の前身である旧民法378条は「連帯」責任の要件として共謀を必要としていてが、現行法はこれを削除しており、立法者の意思は客観的な関連共同性を求めるに過ぎないと解される。

     具体的に、Aの木材をBが盗み、BはCに木材を売却した後、事情につき悪意のDが木材を買い受け処分した場合のBCD間には客観的な共同関係が認め...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。