慶應通信 倫理学 『アリストテレスとカントの倫理思想』

閲覧数4,801
ダウンロード数38
履歴確認

    • ページ数 : 6ページ
    • 会員770円 | 非会員924円

    資料紹介

    評価A
    アリストテレスとカントの倫理思想を比較し、共通点と相違点を明らかにしています。
    約3500文字

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    倫理学
    はじめに

     古代ギリシアの時代から現代に至るまで、人間がよりよく生きるには何が必要なのかということの考察がなされてきた。古代ギリシアの哲学者、アリストテレスの倫理思想は、中世ヨーロッパにおいて再度支持されている。そこで、まずアリストテレスの倫理思想を述べ、次にその影響を受けたカントの倫理思想について述べていく。

    アリストテレスの倫理思想

    最高善

     人間の生きる目的、人間がより善く生きるということを考えるとき、「より善く」ということが何を意味するのかということが重要となる。そこでアリストテレスは、万物が目指す目的は「善さ」であり、その中でそれ自体として望まれ他のものの手段として望まれるものが「最高善」であると考え、それは幸福であるとしている(1)。アリストテレスの最高善の条件として、次の3つのことを挙げている。

    ①大所高所に立つ最高能力が追求する望ましさである。

    ②手段としてではなく、それ自身として望ましいものでなくてはならない。

    ③卓越性よりも卓越性の活動でなければならない(2)。

    最高善を明らかにすべくアリストテレスは、この3条件を満たす能力は「魂の卓越性」で...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。