慶應通信 「子どもの発見者」ルソーの教育思想

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    本レポートは、古代から中世、近代の教育思想について概観し、ルソーの著書『エミール』をとりあげ、彼の教育思想とそれ以前の教育思想との相違点を浮き彫りにしたものである。なぜ彼が「子どもの発見者」と言われるのか。その所以が明快に綴られている。
    また、思想的背景にも言及しており大学生のレポートとしてはもちろん、コンパクトかつわかりやすい表現で初心者の学びには妥当な内容である。
    したがって、大学生以下の者を対象としたい。

    約4300字程度で大学生のレポート作成を想定した分量で構成されている。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    教育思想史 はじめに
     17・18世紀ヨーロッパには、教育の観念を根底から変化させる多くの新しい教育思想が生まれた。その内容はそれぞれ異なるが、近代社会への転換を遂げようとする時代的要請と密接に関連している。そこで、「子どもの発見者(1)」ともいわれる、18世紀フランスの思想家、ジャン=ジャック・ルソー(1712~78)の教育思想をとりあげることにする。自然を前面に出したその教育思想は、近代教育思想の基礎になっているといわれている。
    まず、古代から中世、近代の教育思想について概観し、次にルソーの著書である『エミール』をとりあげ、彼の教育思想とそれ以前の教育思想との相違点を明らかにしていきたい。
    古代の教育観
    古代ギリシアは多数の都市国家(ポリス)から成立していたが、その中でも、最も典型的なスパルタとアテナイをとりあげてみる。まず教育を受けられたのはごく一部の市民権を持つ自由民のみであった。
    スパルタでは、他の国家と対立する必要から、「リュクルゴス法」を制定し、極端な国家主義、尚武主義の教育を行った。子どもは親の私物ではなく、国家のもの、国家の子どもであった。アテナイでは、スパルタとは対...

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