『事例研究行政法[第2版]』第1部・問題6(住民票の記載をめぐる紛争)

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    資料紹介

    行政法は、現行司法試験において短答・論述共に出題される科目でありながら、学問分野としてはともかく、受験生にとって馴染み難い科目であると思います。
     それというのも、行政法という科目は、平成18年より新司法試験に導入されて間もない科目であり、市場に出回っている教材も少数なため、手探りで論文対策を講じている受験生が大半であると思います。
    そのような中、この参考答案の問題が掲載されている『事例研究行政法[第2版]』は受験生の間で大変好評であり、ロースクールによっては、演習教材として利用しているところもあるようです。司法試験合格者に伺ってみても、行政法のお勧めの演習教材といえば、多くの方がこちらを推薦されております。
     そこで、この度『事例研究行政法[第2版]』の第1部につき、参考答案を作成いたしました。演習書に書かれている解説に疑問な箇所については、私なりに検討しておりますので、良い部分、悪い部分を含め、参考になれば幸いです。
     とくに、ロースクール在学中の方、ロースクール進学をお考えの方などで、自習学習をされている方にお勧めいたしま

    資料の原本内容( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    第1、訴訟類型の選択
    1、まず、訴訟類型を選択する前提として、およそA、BおよびCにとって実効的な解決とは何か。
     原告によれば、戸籍法上の出生届に関する本件不受理処分を争う意図はない。しかし、Aに係る住民票の記載について、BおよびCは、例外的に住民票の記載をすべき場合にあたると考えている。住民票の記載は、住民の居住関係の公証、選挙人名簿の登録といった役割を担っており、基本的人権保障の不可欠の前提をなすものである。そこで、Aを住民票に記載することで、本件紛争は実効的に解決する。
    2、では、いかなる訴訟類型が考えられるか。
    (1)Dに対し、端的に、Aを住民票に記載することの義務付けを求める訴訟(行政事件訴訟法(以下、「行訴法」という。)3条6項2号、いわゆる申請満足型義務付け訴訟)が直截的である。本案審理の前提となる訴訟要件は、行訴法38条が取消訴訟の規定を準用するほか、36条以下に規定が置かれている。上記義務付けの訴えを提起する場合には、当該法令に基づく申請を却下し又は棄却する旨の処分がされたことを前提として、かかる処分に係る取消訴訟(行訴法3条2項、処分の取消しの訴え)、又は、無効等..

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