中央大学 通信教育部 2017年 民法2(物権) 第2課題

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    第2課題
    1,本問の論点
     「取消しと登記」とは,法律行為により物権変動が生じ,その旨を登記したものの,その後に法律行為が取り消され,一方で,取り消された法律行為について新たに利害関係を有するに至った第三者がいる場合に生じる問題である。
     取消しの効果については,民法(以下「法」という。)121条本文が,「初めから無効であったものとみなす」と定めていることから,取消しによって法律行為は遡及的に無効となる。一方,法96条3項が,「善意の第三者に対抗することができない」と定めていることから,詐欺による取消しの場合には,遡及的無効を善意の第三者に対抗することができない。これに対し,不動産の物権変動については,法177条が登記を対抗要件としており,不動産に関する物権の得喪については登記をしなければ第三者に対抗できない。
     取消しは,瑕疵ある意思表示による不利益から取消権者を保護するための制度である。しかし,取消しの遡及効を広く認めると,取引の安全や公示に対する信頼が害される結果となり,第三者が思わぬ不利益を被るおそれがある。そこで,取消権者と第三者の利益をいかに調整するかという問題が生ずるので..

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