微生物(細菌まとめ)

閲覧数5,978
ダウンロード数40
履歴確認

    • ページ数 : 5ページ
    • 全体公開

    資料紹介

    看護学生が学ぶ代表的な微生物のまとめ

    資料の原本内容

    微生物:細菌及細菌感染症のまとめ 大項目 ―
    中項目 ― 小項目 ―
    グラム陽性桿菌:染色⇒脱色後脱色されなかった細菌の類
    グラム陽性有芽胞菌:グラム陽性で かつ 芽胞が存在する菌類
    バチルス属:好気性 または 嫌気性
    炭疽菌
    性質・特徴 ・好気性菌・芽胞生成・連鎖状
    感染経路 ・経口感染・接触感染、吸引感染等 
    病原性 ・炭疽を発症する 人獣共通感染症のひとつ 
    症状 ■皮膚炭疽
    ・主に創傷部から感染 
    ・感染後1~10日で、無痛及び小さな掻痒性の丘疹を発症。
    ・未治療の状態で致死率は10~20% 
    ■肺炭疽
    ・炭疽の芽胞を吸い込む事で感染 
    ・症状はインフルエンザ または 気管支炎のような症状を発する 
    ・致死率は90%以上 
    ■腸炭疽
    ・主に感染獣の肉を接種することで感染 
    ・症状は発熱、おう吐、食欲低下等から始まり、その2~3日後には
    激しい腹痛、血性下痢を発症し、場合により連鎖して毒血症や
    ショックを起こすことがある 
    ・致死率は25~50% 
    治療法 ・ペニシリン・シプロフロキサシン等 
    その他 ・動物での炭疽は草食動物に多い 
    ・確定診断は 炭疽菌の分離同定確認後、γファージテスト、
    パールテスト、アスコリーテスト等を用いて診断する 
    セレウス菌
    性質・特徴 ・好気性菌・芽胞(耐熱性)・鞭毛(周毛性)・両端が直角・連鎖状
    感染経路 経口感染
    病原性 おう吐毒(日本で主流、米飯やパスタによる中毒など)
    下痢毒
    治療法 食中毒・おう吐・下痢
    その他 土壌等自然環境に広く分布。野菜、穀物を汚染する
    クロストリジウム属:偏性嫌気性
    ボツリヌス菌
    性質・特徴 ・嫌気性菌・芽胞、胞子を形成
    ・土中、植物、魚類に分布
    感染経路 ・経口感染
    病原性 ・酸素の少ない状況で毒素産生 ⇒ ボツリヌス食中毒発症
    ・原因菌はA~Gの7つの血清型に分類される
    症状 ・おう吐、筋力低下、脱力感、便秘、神経症状等
    ・致死率20%
    治療法 ・抗血清を使用
    その他 ・筋弛緩薬(ボトックス)として用いられている
    ・蜂蜜、発酵した魚等にも含まれている事から、
    乳児の蜂蜜接種は小児ボツリヌス症の原因となることがある
    ガス壊疽菌群(ウェルシュ菌)
    性質・特徴 ・嫌気性細菌 ・皮下組織内で増殖、ガス、毒素を発生
    感染経路 ・創傷部
    病原性 ・莢膜
    ・毒素・・・α毒素、エントロトキシン
    症状 ・感染後6~7時間で蜂巣織炎状に赤く腫れ、
    筋肉の壊死及びガス発生
    ・悪化するとともに全身に影響を及ぼす
    治療法 ・化学療法、高圧酸素療法等
    微生物:細菌及細菌感染症のまとめ 大項目 ―
    中項目 ― 小項目 ―
    グラム陽性桿菌:染色⇒脱色後脱色されなかった細菌の類
    グラム陽性有芽胞菌:グラム陽性で かつ 芽胞が存在する菌類
    クロストリジウム属:偏性嫌気性
    破傷風菌
    性質・特徴 ・嫌気性菌、バチ状の芽胞、20~30本の鞭毛を有する
    感染経路 ・創傷部
    病原性 ・外毒素
    症状 ・毒素が中枢神経、特に脊髄を冒す
    ・潜伏期間(3~20日前後)は局所(嚥下障害、開口困難等)
    全身に移行(痙攣、呼吸困難等)を起こす。
    いずれも主に筋肉が拘縮する
    が原因で死亡率が高い
    治療法 TIG(破傷風毒素特異的治療薬)・感染部位のデブリードマン等
    その他 ・予防接種が有効
    ディフィシル菌
    性質・特徴 ・嫌気性菌・芽胞・鞭毛・健常人の腸管に少数生息
    感染経路 ・経口感染
    症状 ・大腸炎
    治療法 ・クリンダイマシン・キノロン薬
    その他  ⇒ 菌交代現象(偽膜性大腸炎)を発症する
    ・バンコマイシンの経口投与
    グラム陽性無芽胞菌:グラム陰性で かつ 芽胞が存在しない菌類
    抗酸菌:表面に脂質、蝋質を含み、染色されると酸等で脱色されにくい細菌一群
    マイコバクテリウム属:抗酸性・好気性・長桿菌・芽胞、莢膜は存在しない
    結核菌
    性質・特徴 ・棒状で長さ1~4μm
    ・運動性はない
    感染経路 ・飛沫感染
    病原性 ・結核菌が肺に達し、定着することで初感原発巣を作る
    ・原発巣から血液、リンパを介して全身へ移行し、各臓器で
    病変をきたす
    ・主に人の結核が感染の原因であるが、牛型菌にも牛乳等
    からまれに感染することがある
    ・感染した菌はマクロファージないで増殖し、強い細胞性免疫が
    誘導される
    ・粟粒結核(大量の結核菌が全身へ播種される)は乳児等の
    抵抗力の弱い宿主に起こる
    ・筋の移行先によって発症する症状が異なる
    ・胸膜:胸膜炎
    ・骨髄:脊髄カリエス(骨が腐り融解する疾患)
    ・髄膜:結核性髄膜炎
    予防 ・ツベルクリン反応:結核感染の有無を検査
    ・BCG:生菌ワクチン
    治療法 ・抗結核薬:イソニコチン酸ヒドラジド・リファンピシン等
    ・長期治療。副作用及び耐性菌出現を避けるために多剤併用治療
    がとられる
    その他 ・血清、卵、バレイショ等を培地成分に含めないと発育しない
    らい菌
    性質・特徴 ・細長い桿菌・病巣からの戸松にはライ球といわれる菌塊を作る
    感染経路 ・持続的感染
    ・親から乳幼児への感染が最も多いとされるが、詳細な原因は
    不明
    病原性 ・ハンセン病の発症
    ・感染力は弱い
    微生物:細菌及細菌感染症のまとめ 大項目 ―
    中項目 ― 小項目 ―
    グラム陽性桿菌:染色⇒脱色後脱色されなかった細菌の類
    グラム陽性無芽胞菌:グラム陰性で かつ 芽胞が存在しない菌類
    抗酸菌:表面に脂質、蝋質を含み、染色されると酸等で脱色されにくい細菌一群
    マイコバクテリウム属:抗酸性・好気性・長桿菌・芽胞、莢膜は存在しない
    らい菌
    症状 ・皮膚、神経、粘膜に増殖性炎症
    ・結節型:病変部に菌が少数しかみられない
    ・らい腫型:菌が多数みられる
    ・中間型:その中間
    治療法 ・リファンピジン、ジアミノジフェニルスルホン、クロファジミン等
    その他 ・人工培養が困難
    ・人獣共通感染症と考えられている
    グラム陰性桿菌:染色⇒脱色後脱色される細菌の類
    通性嫌気性グラム陰性桿菌(腸内細菌科)
    性質・特徴 ・好気的、嫌気的条件で生育可能
    ・芽胞は作らない
    抗原性 抗原にはいくつかの種類がある
    ・O抗原:細菌壁外膜を構成するリポ多糖の多糖部分
    ・H抗原:鞭毛抗原
    ・K抗原:胸膜が示す抗原
    大腸菌
    性質・特徴 ・鞭毛を持ち、運動性
    感染経路 ・経口感染
    病原性 ・病原性は弱いが、腸管以外のところに侵入すると病原性を示すこと
    がある
    ・病原性大腸菌:下痢を起こす原因となる大腸菌で以下の5つに分類
    される
    ・腸管病原性大腸菌(EPEC)
    ・腸管組織侵入性大腸菌(EIEC)
    ・腸管毒素原性大腸菌(ETEC)
    ・腸管出血性大腸菌(EPEC)
    ・腸管付着性大腸菌(EAEC)
    ・腸管出血性大腸菌によってベロ毒素が生産される
    症状 ・感染が成立する菌量:100個
    ・激しい腹痛、下痢、胃腸炎、血便、血清下痢など
    サルモネラ菌
    性質・特徴 ・鞭毛を持ち、運動性
    感染経路 ・経口感染
    病原性 ・通常食物中に10の4乗以上の菌が存在した場合、食中毒起こす
    可能性がある
    ・経口感染後、腸管内で増殖し生じた毒素によって小腸の粘膜に
    炎症を起こす。
    症状 ・発熱、おう吐、下痢、急性胃腸炎型の食中毒症状
    治療法 ・脱水症状と電解質障害に対する輸液
    ・重症例では抗菌薬のニューキノロン系の薬剤を内服
    赤痢菌
    性質・特徴 ・鞭毛を持たず、非運動性
    感染経路 ・経口感染
    症状 ・大腸炎、発熱、おう吐等
    ヘモフィリス
    性質・特徴 ・一端に1本の鞭毛、水中に多く存在、運動性
    感染経路 ・菌の付着した魚等を接種し感染
    症状 ・腹痛、下痢、嘔吐等
    微生物:細菌及細菌感染症のまとめ 大項目 ―
    中項目 ― 小項目 ―
    グラム陰性桿菌:染色⇒脱色後脱色される細菌の類
    通性嫌気性グラム陰性桿菌(腸内細菌科)
    シュードモナス
    性質・特徴 ・鞭毛有、ブドウ糖非発酵菌
    病原性 ・弱毒菌、日和見感染菌
    ・膜を形成し、抗菌薬、消毒液に耐性を示す
    レジオネラ
    性質・特徴 ・自然環境に存在し、熱に強い
    感染経路 ・飛沫感染
    病原性 ・肺内のマクロファージ内で増殖 ⇒ 肺炎
    治療法 ・化学療法
    フランシセラ
    性質・特徴 ・短桿菌・極染色性、発育にシステインまたはシスチンを必要と
    する
    感染経路 ・保菌動物との接触、節足動物の刺咬、汚染水など
    その他 ・潜伏期間1~7日。発熱、悪寒、波状熱、頭痛、筋肉痛、リンパ節
    腫脹及び疼痛
    カンピロバクター
    性質・特徴 ・らせん状の桿菌
    感染経路 ・主として家畜の糞便等
    症状 ・下痢、発熱等
    ヘリコバクター
    性質・特徴 ・胃粘膜細胞と粘液中に生息
    症状 ・胃炎、十二指腸及び胃潰瘍
    その他 ・菌存在確認
    ⇒・抗体測定:血清中及び尿中の抗体値測定
      尿素呼気試験:呼気中炭酸ガス測定値 ⇒ ウレアーゼ活性測定
    ・胃炎及び潰瘍との関係性は現地点で認められているものの、
    どのように粘膜が傷つけられているかはまだ解決されていない
    らせん菌(別名:スピロヘータ)
    性質・特徴 ・らせん状の形をした細菌・球菌・かん菌など
    コレラ菌、腸炎ビブリオ、スピロメータなどが含まれる
    病原性 ・トレポネーマ、ボレリア、レプトスピラの3種類
    ・疾患を起こす原因...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。