問題演習 代理+その他

閲覧数1,613
ダウンロード数0
履歴確認

    • ページ数 : 4ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    体の具合の悪いおじAの面倒を見ていたBは、Aから頼まれてAの有する土地に抵当権を設定してC銀行から1億円を借り入れる代理権を与えられ、Cから1億円の交付を受けて、これをAに渡すとともに、Aの土地に抵当権が設定された。弁済期日がきてC銀行がAに1億円の返済を請求したところ、Aは、本件融資は実は暴力団員Dに対する賭博債務の弁済のために、Dに強迫されてBを使ってC銀行から金員の交付を得たものであるとして、Bへの代理権授与行為を強迫を理由に取り消すとともに、既に金員はDに交付し、Dはこの金を別の賭博に消費してしまい、無資力であることも判明した。またAは本件抵当権設定登記の抹消も主張している。この話はBにとっても寝耳に水の話であった。債権回収のためにC銀行がなし得る法的主張と予想し得る問題点について論ぜよ。

    ? 事案の整理
    本事案においてAは自己がDに対して負う賭博債務を弁済するために、Dから強迫されてBを代理人にC銀行から本件土地に抵当権をし、1億円を借り入れた。その後、Cは弁済を求めたがAは強迫を理由に代理行為を取り消した。そこで、C銀行が債権回収のためにとり得る法的主張を以下論じる。

    ? 取消の効果
    Cの法的主張を論じる前提として、そもそもAはDの強迫を理由に内部契約を取り消したが、代理行為はいかなる影響を受けるか。授権行為の法的性質と関連して問題となる。
    思うに、民法は代理と委任とを必ずしも区別していないことから、授権行為は、委任に類似した一種の無名契約と解するべきである(無名契約説)。

    タグ

    レポート法学民法代理総則

    代表キーワード

    民法法学代理

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    体の具合の悪いおじAの面倒を見ていたBは、Aから頼まれてAの有する土地に抵当権を設定してC銀行から1億円を借り入れる代理権を与えられ、Cから1億円の交付を受けて、これをAに渡すとともに、Aの土地に抵当権が設定された。弁済期日がきてC銀行がAに1億円の返済を請求したところ、Aは、本件融資は実は暴力団員Dに対する賭博債務の弁済のために、Dに強迫されてBを使ってC銀行から金員の交付を得たものであるとして、Bへの代理権授与行為を強迫を理由に取り消すとともに、既に金員はDに交付し、Dはこの金を別の賭博に消費してしまい、無資力であることも判明した。またAは本件抵当権設定登記の抹消も主張している。この話はBにとっても寝耳に水の話であった。債権回収のためにC銀行がなし得る法的主張と予想し得る問題点について論ぜよ。
    Ⅰ 事案の整理
    本事案においてAは自己がDに対して負う賭博債務を弁済するために、Dから強迫されてBを代理人にC銀行から本件土地に抵当権をし、1億円を借り入れた。その後、Cは弁済を求めたがAは強迫を理由に代理行為を取り消した。そこで、C銀行が債権回収のためにとり得る法的主張を以下論じる。
    Ⅱ ...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。